2008年06月18日

夏季イベント告知


お知らせ「論文刊行記念巡回展,胡羌鬲絶U,匈奴vs漢,中国古代,長城,烽燧,烽火,のろし」

論文刊行記念巡回展、「胡羌鬲絶U」決定!

今年4月に催した共催展「胡羌鬲絶」の巡回展、「胡羌鬲絶U」が来る7月1日より始まります。

場所は前回と同じく左京区吉田ですが、神楽岡麓の吉田社旧社家町にあり、旧社家の「重森三玲庭園美術館」や「野風呂記念館」の至近という、前回とはまた異なる雰囲気をもつ地での開催となります。展示は、前回のものに加え、衛星画像に写った未発表遺構を紹介する新セクションも付加される予定です。また、ご来場の方々と極力交流させて頂く「双方向型展示」を目指しておりますので、前回ご来場叶わなかった方、叶った方共々、是非ご高覧下さい。

なお、特別記念ユニット「吉田エアプレイン」の再出演も決まっております。新演目も用意する予定ですので、併せてご期待下さい。

時間詳細や会場地図は下掲をご参照下さい。お問合せは会場こちらにお願いします。


お知らせ「論文刊行記念巡回展,胡羌鬲絶U,匈奴vs漢,中国古代,長城,烽燧,烽火,のろし」

展覧会名 「胡羌鬲絶U」

主催 佐藤 勝晴 × 藤氏 晴嵐

場所 Culture Garden 吉田之森 (カルチャーガーデン吉田の森)
会期 2008年7月1日(火)〜30日(水)
序期 7月 1日(火)〜11日(金) 3・5・6・7・10日 休廊
本期 7月12日(土)〜30日(水) 21日以外の月・木 休廊
時間 12:00〜18:00


会期中イベントT ギャラリートーク 「疏勒河論文と新遺構発見への期待」
7月12日(土) 18:00〜※ 終了後オープニングパーティー(持込歓迎)

会期中イベントU エレキユニットライブ 「吉田エアプレインLIVE」
7月20日(日) 18:00〜※ 終了後パーティー(持込歓迎)


※「会期中イベント」の開始2時間前から30分前までは、準備のため入場が出来なくなる恐れがあります。悪しからずご了承下さい。


企画 銀嶺堂
後援 アートボランティア art ehoh (アート・エホウ) 林 雅彦deka illustration & design office
posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 23:14 | TrackBack(0) | お知らせ

2008年06月08日

湖南山会


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

奇跡の予報逆転、山会決行!

前日まで高確率の雨予報、しかも実際前夜から強雨も降り始めてほぼ絶望的だった山会。しかし奇跡が起こった。雨は明け方までに止み、陽も見え始めて雨予報が消えたのである。確認の為に電話してきたK君の「藤氏さんの普段の行いがいいから…」の言を、諸々の後ろめたさから瞬時に打ち消し(笑)、開催を決定・発表した。

こうして、予定通り山会が開かれることとなったのである。写真は最初の到達目標「堂山」(384m)頂部である。途中の尾根上から望遠撮影した。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

今回行ったのは滋賀県南東部にある太神山系。通称「湖南アルプス」の名で多くのハイカーに親しまれてきた近郊の名所である。

前回紹介した比良山系に比して、標高は主峰「太神山(たなかみやま)」の約600mを最高とする程の穏やかさだが、変化に富んだコースや眺望により、独特の魅力を備えている。個人的にも大変好きな場所で、かつて山行・読図鍛錬に足繁く通った。

写真は、最寄のバス停「アルプス登山口」から林道を進む参加者。石山駅集合組に現地集合の1組が加わった。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

沢道・急登に挑み、頂きを目指す

堂山へ向かう急な沢道を登る参加者。雨のせいか、水量が多く、登山道に入る手前の天神川渡渉にて早くも靴が濡れる難に遭遇。距離や標高は大したものではないのだが、意外な状況や地貌に声を上げる人も……。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

堂山頂上直下の急登。剥き出しの花崗岩面に砂利が乗る足元の危うい場所。渡渉や沢道に次いで「第3の難所」と名付けた。意外と大人より子供達の方が快調。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

堂山山頂での昼食

バス停より約2時間弱、堂山山頂に到達した。折しも正午前。眺望が素晴らしいここにて昼食をとることとした。

奇跡の晴天から注ぐ日射が肌を刺す。湿度も高く、かなりの高気温である。それでも不快な盛夏より過ごし易い。潅木の木陰に入り、談笑しながらの楽しい休息となった。

写真はその山頂より西方を眺めたもの。直下に広がる田上盆地向こうの緑地は瀬田丘陵。更にその向こうには大津市街と琵琶湖が見える。最奥の山並中央の高まりは叡岳、即ち比叡山である。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

稜線を東へ

昼食後、堂山稜線を更に奥(東)へと進む。写真の如く、ちょっとした岩登りの箇所も現れた。即ち「第4の難所」。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

2座ある堂山頂部の東側より、西側を撮る。即ち先程食事をとっていた場所である。「アルプス」の名付けのもとになった奇岩景が見える。最も長大なものを勝手に「モアイ岩」と呼ぶ。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

途中、尾根道上に現れた落差数十メートルの大きなコル(鞍部)を通過。写真でいう、向かいの頂部と手前側頂部の間にある谷地である。

登山初心者で初参加のI氏曰く、「折角稼いだ高度を一旦下げるとは、何ともったいなく不合理な……」。しかし何事も単純にいく筈はあるまい。山は人生に似ているのである(笑)。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

風雅なアルプス景観の訳

花崗岩質の痩せた山肌に、樹々疎らに茂る典型的な湖南アルプスの眺め。稜線左の高みが堂山山頂である。尾根行く人も、画中人物の如く見え、あたかも「箱庭」の趣すら感じられる。雪舟等楊の山水画題にも使えそうな景である。

しかし、この風景はそんな風雅さとは程遠い事情により形成されたという。太古、この山域は檜の巨木林であったが、相次ぐ伐採や、戦火により失われた。痩せた山肌は、それにより土壌流出が起き、地表が荒廃した為に形成されたものだという。

いわば「人災景観」だったのである。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

クリスタルラッシュ発生

途中、私が水晶屑を拾ったことから始まった「ゴールドラッシュ」ならぬ「クリスタルラッシュ」。田上(太神)は古来より水晶やトパーズの著名産地であった。暫し、皆で宝探しに挑戦。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

鎧ダムの土砂河原で長休み

荒廃した山から出る土砂を食い止める為の砂防堰堤。明治中期にオランダより治水技師を招いて造られた所謂「オランダ堰堤」である。通称「鎧ダム」。

その鎧ダムによる堆積で形成された土砂河原にて沢水を湧かし飲んだりして長休みをとった。広々とした白砂上を幾筋もの清水が流れる心地よい場所である。


逍遥雑記「湖南山会,江東,湖南アルプス,太神山,田上,天神川,堂山,石山,里,第2名神」

山行終了。「晴嵐」での打上げ

そして天神川の谷筋に下り、山行を終了した。本来はここから更に主峰「太神山」を目指す予定であったが、時間と皆の体力を考慮して切り上げとなった。

バス停で現地集合組と別れ、18時前に石山駅に着く。そして駅近くの銭湯にて入浴後、同じく付近の中華食堂にて打上げ夕食会を行った。予想外に暑く、喉が渇いたので、皆最初のビール一口に表情が綻ぶ。因みに、銭湯も中華屋も偶然私の名と同じ「晴嵐」という土地上にあった為、何となくめでたく感じられた。

今日は予定行程の半分で終ってしまったが、その分色んな楽しみが味わえた。こんな余裕ある「寄り道的山行」もまたいいものである。皆さんお疲れ様、ご参加有難う……。
posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 23:14 | TrackBack(0) | 逍遥雑記

本日山会有鱒之鮨


お知らせ「春の山会告知,太神,堂山,湖南アルプス,不動寺,鎧ダム,天神川」

予報より雨マークが消えましたので、本日山会を行います。参加の方は雨具等の備えを忘れずに願います。また、昨晩の雨による水滴や、ぬかるみ等に対する了承と、対策も併せてお願い致します。


上掲写真:標高3千数百メートルから見た、富嶽(富士山)早朝雲海。相変わらず開催地のものではありませんが悪しからず……(笑)。
posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 07:34 | TrackBack(0) | お知らせ

2008年06月03日

神宮幽明


逍遥雑記「第59回京都薪能,平安神宮,葵上,六条御息所,狂言」

夕刻、京都市東部は岡崎の地にある平安神宮を訪れた。普段は18時で閉門となるその境内只中に広がっていたのは、照明が仕込まれた大舞台と、その周囲に着座した観衆の群であった。

久方振りの「薪能」

今日は毎年この時期に行われる「京都薪能」の日で、前後2日ある内の2日目。本来なら前日は6月2日に行われる予定であったが、生憎の雨で順延となったのである。薪能とは、簡単にいえば夕刻から屋外で行われる能や狂言の催しのこと。本来は興福寺の行事名であったが、今はこの意で使われることが多い。

刻々と変化する空色や外気が醸す特有の緊張感に惹かれ、以前より方々のそれへ出掛けていたのだが、演者や場所が別格のここでのそれを最上としていた。有難いことに、うちから自転車で行ける至便地でもある。しかし、ここ数年行くことが出来なかったので久方振りの観劇となった。

人の怨情を扱う「葵上」、世の表裏を現出する能楽

雨天順延の為に予定が崩れ中途観劇することとなったが仕方あるまい。本日の「取り」演目であり、未だ見たことがなかった「葵上(あおいのうえ)」には間に合ったのでよしとしよう。

『源氏物語』に取材した「葵上」は、生きた人間を生霊・鬼にも変えさせる「怨情」を扱った作品。シンプルな装置や所作で形に成し難い人情の機微を表す、能という表現手法に極めて相応しいと思われた演目であった。鬼面を付けて乱れ舞う六条御息所(後シテ)より、普段と変わらぬ生霊(前シテ)姿で静かに恨みを述べるそれの方に凄みを感じたのは私だけであろうか。


表題の「幽明」とは、幽界と顕界(げんかい)のこと。つまり世の表裏である。能楽によって現出されるそれを表した。


上掲写真: 平安神宮境内に設けられた能舞台と、開演を待つ観衆。後方に浮かぶ本殿が鏡板(かがみいた。後背飾板)代りとなっている。舞台両傍で焚かれる薪の松煙が夕風にかおる。見上げれば、天蓋を覆う密雲が残照に波立つ……。何かが始まる予感。芸能の原点。
posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 23:14 | TrackBack(0) | 逍遥雑記