
急遽展示参観へ
11月第2の祝日、勤労感謝の日。晩秋の時期ながら比較的温暖な日が続くなかでの到来となったが、生憎、全日雨予報で、朝から降っている。
そもそも家で少し仕事や家事をしていたが、今日ある展示が最終日であることに気づいた。それは隣県滋賀にある大津市歴史博物館開催の「大友皇子と壬申の乱」展。
博物館関係者に問われ、観たいと答えて招待券をもらっていたので、無駄にする訳にはいかない。荒天で車輌や山越えで行くことが叶わず、入場料以上に交通費がかかるが、仕方なく、急遽午後から向かったのであった。
写真はその途上通過した永観堂門前の様子。生憎の天候ながら、名物の紅葉が盛りとなっており、大勢の人で賑わっていた。
この時はちょうど雨が小康の時機だったが、もしこれが晴天なら更に多くの人で賑わっていただろう。また、コロナ以前のインバウンド盛期なら、恐らく門前の通過すら困難であったに違いない。

同じく永観堂。折角なので、門を潜って境内の紅葉具合を確かめてみた。門前のみならず、中も紅葉最盛期を迎えているようであった

同じく永観堂。南門内の池よりみた境内の紅葉具合。ここはまだ完全に色づいてないが、まあ美麗ではある。年によって全体が色づくこともあるので、今年は所謂「当たり年」ではないように思われた

こちらも永観堂南門内。生憎の空模様だが、紅葉の進み具合、色合いは申し分ない

こちらは同じく途中通過した南禅寺境内。三門北側の紅葉で、ムラはあるものの、ほぼ盛りの状態。冷たい谷風の通路でもある同寺は隣接する永観堂より例年色づきが早いが、今年は場所によりかなり進行の差が見られた

こちらも南禅寺境内。正確にはその塔頭の塀越しに覗く紅葉である。近づくとたっぷり雨に濡れている。これもまた趣があり、稀少で悪しからず

さて、途中紅葉見物をしつつ列車にて京都市街を脱し、幾つかの路線を乗り継ぎ滋賀大津の博物館に到着した。こちらも雨が上がった状態だったので幸いであった。大文字山背後となる長等山麓で、三井寺(園城寺)に隣接するここも紅葉が盛りであったが、残念ながら周囲を見る時間は無し

大津市歴史博物館の「大友皇子と壬申の乱」展は2階で開かれていたが、その広間からはこの様に琵琶湖と対岸の近江富士・三上山が見えた。あまり時間が無かったにもかかわらず特別展の他、常設展まで見ることが叶う。途中激しい雷鳴と降雨があり、それを遣り過せたことも幸いであった。肝心の展示も後の時代に大友皇子が弘文天皇と諡号されたり、その陵墓が決められたりする経緯が史料で明かされるなど、興味深いものがあった

そして、また来た路線を列車にて辿り、京都市街に戻る。途中、また永観堂の前を通ったが、今度は夜間拝観、即ち紅葉庭のライトアップが行われていた。小降りになったものの、まだ雨は続いている。それにもかかわらず、その美麗を求める参観者は多かった

永観堂境内の紅葉ライトアップの様子
その後、帰宅。往路も帰路も強い雨がなくて助かった。
こうして、生憎の雨天日ながら、盛りの紅葉を眺めつつ、興味深い展示も観ることが出来た良き一日となったのである。