2023年01月25日

大寒深雪

令和5年の初天神の日、雪に埋もれる北野天満宮境内の「神使の牛」と白梅

大雪翌朝の京都市街

昨日午後から降り始めた雪は程なく止んだが、その後、夕方からまた降り始めた。

それは、京都市街であっても冬山の如き強烈な風雪で、忽ちにして外界一面を埋め尽くした。その最高値は13cmと発表されたが、土上や山手等では20cmを超すような深雪となった。

それに因り、JR線で今朝まで立往生が発生するなどの交通混乱が生じたのは、大々的な報道の通り。正に、急変の事態であった。

そんな一変の翌朝、用のついでに、市街各所の積雪具合を少々観ることにした。


上掲写真 雪に埋もれる北野天満宮境内の「神使の牛」と菅天神縁の梅樹。既に白梅の花が咲き始めているが、それにも着雪し、厳しい真冬の姿を見せていた。


雪に覆われる哲学の道及び琵琶湖疏水分線
先ずは、京都市街東部は東山麓にある哲学の道及び琵琶湖疏水分線。見ての通り、普通の靴では歩き難い程の多くの雪に覆われていた。早朝ならもう少しあったか


雪に覆われる京都・法然院の山門と額縁写真的雪景
続いて、同じく京都市街東部山際の古刹「法然院」。名物の茅葺山門屋根にも雪がつき、その下には本堂方面の雪景が額縁写真の如く覗いていた


法然院から見た雪に埋もれる神楽岡と左京区市街
山麓高台上の法然院から見た神楽岡と京都市東部市街。全てが雪に埋もれる、珍しき北国景と化している


雪に覆われる銀閣寺垣
こちらも同じく東山山麓の慈照寺門内。即ち銀閣寺拝観口に続く「銀閣寺垣」である。路上は除雪されているが、生垣には雪が付く稀少景に。これも早朝なら更に量があったか。それにしても、こんな交通や足下の悪い日にもかかわらず外人や修学旅行生等の拝観客が多いことに驚かされた


雪に覆われる銀閣寺門前下の琵琶湖疏水分線と大文字山
こちらは銀閣寺門前街下の琵琶湖疏水分線から見た雪の大文字山。市街より標高が高いこともあり、少しの雪でも「大」字の火床部分が白くなること自体は珍しくないが、遠く離れた麓まで雪に覆われるのは珍しい


雪に埋もれる、京都市上京区・白峰神宮や今出川通
京都市街東部から離れ、京都市バスに乗ると、上京区等の市中心部でも多くの積雪をみた。幹線大路の今出川通の路上ですらこの状態。これも珍しい光景で、もはや雪国同様の冬装備車輌以外は走行不能な状況。途中、不用意に因る衝突に所為か、車体前部が大きく壊れた自家用車も目撃した


残雪で足下が悪い、京都・北野天満宮門前と今出川通
そして今出川通西端近くの北野天満宮門前に至る。路上の雪は少し溶けているが、それでも通行危険な状況に変りなし。実は、今日1月25日は今年初めての天神市「初天神」が開かれる日だったので、久々に覗こうとした。しかし、例年とは異なり、鳥居脇に続く露店はなく、人も少ない


大雪のため、露店出店が殆どない初天神の北野天満宮境内
天満宮境内を更に進んで覗くも、出店は殆どなし。本来はこの通路両側に露店が並ぶのであるが、今日はこの通りの寂れぶりであった。正に空振り、無駄足か――。当然来る前に大雪の影響を考慮したが、地元FM局の放送で開催・出店の案内もあり、態々バスで来ることにした。極少数の出店者に忖度したのかもしれないが、実質的虚報はやめてもらいたい。こちらも困難な状況で出店する馴染店への応援の志もあって、敢て来たのに……


京都・北野天満宮三光門と舞う大寒の雪
こうして久々の天神市は空振りとなったが、折角北野まで来たので、天満宮で初詣して帰ることにした。そして、その本殿前のこの三光門を出ると、また雪が舞い始めた。幸い積雪を増すようような降雪にはならなかったが、その後も小雪を繰り返す、実に寒い一日となった。積雪の見た目的にも体感多大な、正に大寒節気最中(さなか)らしい、冬日であった

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2023年01月10日

車窓探雪

新幹線車窓からみた多量の雪に覆われる伊吹山

超特急車窓の雪峰探し

正月休み及び連休明け早々ながら、珍しく新幹線に乗る機会を得た。

その車窓から景色を観ていたが、気になるのは、やはり山。しかも時節柄雪山で、つい遠望してまで、その存在を探してしまう。

そう、今季はまだ雪山に入っていない、ということもあった。昨年12月はまだ近隣の山に雪が少なく、また今日のように遠方への所用のため年初も行けずじまいだったのである。

富士山や、僅かに覗く南アルプスの雪峰に次いで、確かな冠雪の姿を見せたのは、写真の伊吹山(標高1377m)であった。

さすがは、安定確実の豪雪山地。滋賀・岐阜県境の市街地近くにありながら、3000m超の上記2山に劣らぬ雪を戴いている。そういえば、昨年3月に個人的初登頂を果たしたばかりの山であった。


新幹線車窓からみた冠雪する湖北西部の赤坂山
こちらは、同じく新幹線車窓よりみた滋賀県北西・野坂山地(高島トレイル)の雪山、赤坂山(同824m)。北陸福井との県境にある為ここも降雪が多く、麓にはスキー場もある。ここも、昨年初めに雪歩きを楽しんだ


新幹線車窓からみた冠雪する滋賀西部・比良山脈中核部の堂満岳や武奈ヶ岳等
続いて見えたのはこのサイトでもお馴染みの滋賀西部・比良山脈の雪峰群。山脈中核部分で、中央左に尖った堂満岳(標高1057m)、同右に最高峰の武奈ヶ岳(同1214m)が見える。ここも、非高山ながら、安定の雪量。なお、雪の堂満岳には、昨年2月に2度出かけている


新幹線車窓よりみた、京都市街の果てに薄っすら雪を被って聳える比叡山
こちらは、比良山脈南に聳える比叡山(標高848m)だが、京盆地に入ってからの姿。あまり雪が載らない山だが、今日は珍しく薄っすら冠雪している。どうやら朝方に、市内共々少々降雪したようである。雪の叡山といえば、2020年2月の厳寒時に登った時のことが思い出される


新幹線車窓よりみた、京都北山の天狗杉や杉峠等の奥鞍馬の雪峰
こちらは、個人的鍛錬場として馴染みの、我が左京区の京都北山(城丹尾根・丹波高地)の天狗杉や杉峠等の山。いわば「奥鞍馬」に相当する場所で、多量の積雪が確認できる。かなり期待出来そうである。ここも去年1月の多雪時に行った、天狗杉・寺山・地蔵杉山等への山行が懐かしい


京都市バス車窓よりみた、寒々しい冬曇り下の三条大橋や賀茂川(鴨川)
こちらは新幹線ではなく、下車後に乗った市バス車内より。かの三条大橋と賀茂川(鴨川)の景である。市中に雪はないが、この時期らしい空模様で、寒々しく、また実際に厳しい寒さとなっていた

さて、間もなく帰宅。新年もまた隙をみて雪峰を歩きたいと思う。

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2023年01月03日

兎社多勢

2023(令和5)年1月3日午後4時の京都・岡崎神社の賑わい

近隣の干支当り再び

新年3日。今年の干支は兎(うさぎ)のため、拙宅からも遠くない京都市街東部の岡崎神社にも人が押し寄せていた。

それは、そこが兎にまつわる神社だからである。同社は、平安京の東(卯方位)の鎮護とされたことや、裏の丘陵に昔兎が多く生息していたことにより、兎を神使としていた。

干支当りの混雑は、3年前に同じく市街東部の大豊神社の狛鼠参拝で実見済みなので想定していたが、改めて世間多勢の動きに驚かされた。

事態を予見し、年末、知人用の護符を買いに行った際に、境内に比較的新しい兎の石像を多々みたが、それも今年のための準備だったのかもしれない。とまれ、普段は閑散として社のため、その違和感は多大であった。


上掲写真 京都・岡崎神社門前の卯年・兎詣の賑わいと、それを誘導・警護する関係者。


歩道上に長蛇の列出来る、2023(令和5)年1月3日午後4時の京都・岡崎神社門前の賑わい
既に正月3日で更に夕方16時にもかかわらず、門前から溢れる参拝客に驚かされる。拡声器で案内する関係者の話では、参拝の列は社外の歩道上300mも続いており、所要待ち時間は2時間半という。更に社務所は17時で終るので、記念品・御朱印の購入も出来ないと案内されたにもかかわらず、それら多勢は動じることはなかった。しかもかなり寒い日にもかかわらず……

さて、年末のコロナ濃厚接触者騒動は、その警戒期間明けである昨日を過ぎて、検査・体調共に良好だったため、無事の終息をみることが出来た。

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2023年01月01日

新年好拝

2023(令和5)年元日午前の快晴の空の下に聳える朱色鮮やかな京都・平安神宮の応天門

珍しき快晴温暖の初詣

年末から寒い日が続いていたが、珍しく大晦日辺りから緩み始めた。そして、明けた新年元旦の今日、それに晴天も加わる佳日となった。

そういう好条件や、前夜然程夜更かししなかったこともあり、午前中に初詣へと向かった。

先ずの参拝先は恒例の平安神宮。昔、親が婚儀した家族縁の社である。


上掲写真 京都市街東部にある明治創建の新社「平安神宮」正門の応天門。旧平安京宮城正門を縮小復元したものである。


2023(令和5)年元日午前の京都・平安神宮応天門向こうに見える神宮本殿「大極殿」
平安神宮・応天門を潜ると、果てに本殿たる大極殿が見える。これも旧平安京正殿の縮小復元。門扉の鴨居に渡された注連縄が年初ならではの装飾


2023(令和5)年元日午前の快晴の空の下に聳える朱色鮮やかな京都・平安神宮本殿の大極殿前で参拝を待つ大勢の人々
本殿たる大極殿前にゆくとこの様な人だかりが……。昇殿口が中央一つに絞られているためだが、コロナ禍前よりマシで、すぐに進めて参拝出来た


2023(令和5)年元日午前の京都・下御霊神社の表門より参拝者で賑わう拝殿前等の境内をみる
恒例の平安神宮参拝後は、これまた家族縁の下御霊神社へ。ここも、昔亡き母親の薬を煎じる水を頂いていた縁ある社だったが、今年は何故か長蛇の参拝客があり、本殿に近づけなかった。故に、拝殿前で参拝を済ませた


2023(令和5)年元日昼頃の京都・毘沙門堂の境内と参拝客
下御霊社のあとは市街を東行し、北山科の山際にある毘沙門堂に参った。こちらも小時からの馴染みの初詣寺院。往時は大晦日から新年にかけ夜間参拝したものだが、今は新年の昼間に訪れている。また昔のように、夜間参拝してみたいものである。なお、写真では人が少ないが、このあと急に人が増え、忽ち長蛇の列となり、中央本殿への参拝に時間がかかることとなった。外国人はまだ見なかったが、他府県人が増えたのか

さて、これにて元日の初参詣は終了。皆さん、今年もどうぞ宜しく……。

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 逍遥雑記