
今季最後の近場雪?
今日は月初以来の、近場の雪山行また鍛錬行の今季第二弾を行う。
前回のあと、一旦暖かくなり、また寒冷化するという日々を繰り返し、また降雪と寒冷の機会がきた。
しかし、今日は昨日山上でもまとまった雨が降ったあと、という悪条件に。ただ、近山での雪山行は、今後の予報から、今回が今季最後になると想われたので決行することとした(低温は明日まで続くが荒天で除外)。
上掲写真 所謂「奥貴船」にある京都北山・芹生集落の旧芹生小中学校の校舎屋根に載る雪とそこから下がる氷柱(つらら)。下山中の午後に里道から望遠撮影。平地市街が温暖化しても、高所・山間はまだまだ寒い。

昨日の5度以上という程ではなかったが、今朝の京都市街の最低気温も2度程という比較的高めであった。これだと、麓までは凍結を恐れずに車行出来る。その予想通り、貴船も安全に通過でき、京盆地北縁の芹生峠(せりょうとうげ。標高約700m)の距離約0.6km、高低差約85m下まで進出できた。その後、徒歩にて車道に薄く雪残る、この芹生峠を通過

そして芹生峠を北に下り、芹生集落に達する。昨日の雨の所為か、道上の雪は溶けていたので、厳冬期のように滑ることもなく歩き易かった

しかし、基本除雪が一切されない集落外れの林道に入った途端、深さ30cm程の積雪となった。まだ道上とはいえ、誰かが通行した踏み跡(トレース)もないため、終始足を取られて歩き難いが、そのまま進む

ノートレースの雪道に足を取られつつ、淀川水系・桂川(大堰川)上流の灰屋川源流部・三ノ谷分岐に到達。花脊(はなせ)大布施(おおふせ)と同別所集落方面との分岐地ながら、相変わらず踏み跡を見ず。これより先は更に雪が増すため、ここにてワカン(輪かんじき。雪上歩行器)装着

馴染みの山上へ
ワカン履きで三ノ谷沿いの林道を遡上し、やがて写真の雲取山頂へと続く谷との分岐に。ここからは道なき急斜となるためアイゼン(靴底氷雪爪)も装着。
そう、今日は久々に、馴染みのマイナールートで雲取山を目指す。

狭い谷に入り、斜面を巻くように進む。勿論、踏み跡はなく、自分で進路を選びつつ、踏み跡を刻んでゆく。対面の斜面にはこのような、雪崩跡も多くみられたので、進路の状態や上方の異変に気をつけつつ進んだ

やがて水がある谷としては最後の分岐に至る。厳冬期よりマシだが普通に寒い。長く雪を保持する谷や標高の高さに因り、冷蔵庫化しているのか

最後の分岐前同様の狭い谷の斜面を進み、雲取山山頂直下の急斜面に到達。手掛りとして一部ピッケル(斧頭雪杖)が欲しい場所ではあるが、無くても大事には至らない条件のため、そのまま登る

油断ならぬ山上の寒さ
そして、雲取山(標高911m)山頂着。
ここはバス道から続く別路があるため比較的人と会いやすいが、今日は写真の通り、人影はおろか、踏み跡さえ無し。

折角なので、更に足をのばし、北方は雲取北峰山頂(標高約915m)まで進出した。時折舞っていた小雪が、本降り的になってきた

今日随一の眺望地・雲取北峰に来たが、生憎の天候により、手前の地蔵杉山等以外の見通しは悪かった。ただ、この様に一瞬背後が見えることがあり、皆子山(左奥。標高971m)や比良山脈(右奥。最高標高1214m)の雪景が望めた

雲取北峰にて今日唯一の休憩兼昼食をとる。雪を一尺程掘りこみ、座る場所と湯沸かし場を作り、即席麺を食した。ただ、途中風が強くなり、写真のように地吹雪的風雪に見舞われることに。
場所の選定を誤ったと思ったが、我慢して過ごす。ただ、やはり寒い。湯を出したあとのポットの水分も忽ち凍りついた。
今日は市街でも8度弱の低気温であったが、ここでは更に-4度という低さであった。久々に指がかじかむ。近くの低山、または厳冬期を過ぎたとはいえ、油断禁物との思いを新たにする。

昨日の雨の所為か、沢が露出した谷斜面に続く自身の踏み跡を辿る下山路
自身の踏み跡辿り下山
近山の雪は今季最後か
昼食後は、また雲取山頂を経て、元来た道を戻る。帰りは下りで、更に自分の踏み跡が続いているので歩き易かった。ただ、その後の林道及び峠道の歩行は、延々として遠し。
結局、前回のバス行より早く帰れたが、それでも車道歩きが長かった為、帰宅は夕方となったのである。

午後の日射しを反射する樹間の小雪。寒いが、春の兆しとも感じられた。やはり、この辺りでまとまった雪を踏むのも今季最後となりそうか……