2024年10月13日
秋暑観祭
野営代りの久々の参観
10月に入り、さすがに猛暑日は途絶えたが、30度前後の暑さが続く。
毎年旧「体育の日」の連休となるこの時期は恒例の野営会に行くことが多いが、今年は都合により延期となった。まあ、こんな暑さでは野営もし難いので、ちょうどよかったかもしれない。
ただ、予定が空いたので、その代替として久々に大津祭でも覗いてみることにした。
上掲写真 大津祭を代表する曳山・西行桜狸山(さいぎょうざくら・たぬきやま)の会所玄関に提げられた同山の厄除粽(やくよけ・ちまき)。
京都市街から列車を乗り継ぎ、隣県滋賀の大津駅に降りたつ。そして駅前の坂道を下り、先ずはこの天孫社(四宮社)に参った。四宮祭とも呼ばれる大津祭は、ここの祭礼であり、その中心地だからである
主に地元の人と想われる参拝者で賑わう天孫神社を出て曳山巡行が行われている大津市街を巡る。ここは大津曳山の始祖的存在「西行桜狸山」の会所町家で、京都の祇園祭のように公開されていたので立ち寄った
西行桜狸山の会所内部。今日の巡行に使われていない旧懸装品(けそうひん)などが展示されており、興味深い
西行桜狸山の会所では、炊事場土間の「通庭(とおりにわ)」奥の中庭まで公開されていて見学可能となっていた。井戸や水屋箪笥等の伝統的暮しぶりが実見できて素晴らしい限り
そして、当然ながら、巡行も見物。これは、正に始祖の特権「籤取らず」で先頭を進む西行桜狸山。大津祭曳山巡行の最大の特徴は13基の曳山全てに絡繰(からくり)仕掛けがあり、辻々でそれを演じること。私も適当な場所を定め、数年ぶりにそれを楽しんだ
これは、絡繰を終え、囃子を奏でつつ過ぎ去る龍門瀧山(鯉山)。後幕の「見送(みおくり)」は、16世紀製作とされる貴重な欧州製織物(毛綴)で、重要文化財に指定されている。かつての水陸交通要衝の住民・大津町衆の栄華が偲ばれる
さて、一通り巡行の姿や絡繰を見物したのち、大津の街をあとに。今日も暑かったが(特に午後から)、久々に好きな祭を見られて良かった。