
奥山の花そろそろか
京都市街での桜満開宣言が出されて2週間。
宣言1週後の先週、裏山の山桜が満開になったのを確認したが、もう一つの気になる山桜大樹を確認せんと、貴船奥の京都北山へ向かった。
ちょうど満開日となった月初5日の午後にもそこに行ったが、奥山の所為か、樹種の所為か、冬芽が付くばかりの状態だった為である。
あれから2週間。そろそろ咲いてくれていると良いが……。
しかし、山に入ると、写真のような2週前と変わらぬ荒景が広がっていた。樹々の芽吹きさえなく、冬枯れのままである。
少々不安になったが、今回は開花時期を確定する為なので仕方なし。

諦めの思いで沢筋を進むと、足下に光沢あるものが……。大きな沢蟹である。植物は大半まだ仮死的状態だが、意外にも小動物に春の動きがあった

そして、大桜。前回より枝先に量感があるが、やはりまだ咲いていないようである

枝先を見ると、なんと、葉が先に茂っている。葉が先に出る桜の種は殆どなく、しかも、高木にならない筈なので、少々混乱

気になる桜大樹の開花が空振りしたが、折角なのでまた山頂を踏んで帰ることにした。山頂下の栗や橅の林もこの通り、まだ雪解け直後の風情

間もなく稜線に出て、更に奥の見晴らしの良い場所まで進出

山頂北方に見える、滋賀西部・比良山脈の最高峰・武奈ヶ岳(中央。標高1214m)辺りにはまだ残雪が見えた。こちら側は標高的には負けるが、同じく雪が多い寒冷地なので、やはり開花の遅さに影響か

近くの天然林もこの通り冬枯れのまま。今日は平地で30度近くまで上がった一際暑い日だったので、少々信じ難い光景であった

ただ、標高の低い山腹に所々桜が咲く様子が遠望できた(中央下)。これも、人知れず咲く大樹かもしれない。機会あれば訪れてみたい
山頂で軽食を摂り、その後、麓集落の知人宅に寄って長く語らったのち、市街に帰還したのである。