珍しき場所へ煌びやかなガラスオブジェが無数に舞う華やかな空間――。
写真に見るそこは、京都市内のとある老舗ホテルの吹き抜けロビーであった。最近特に行くことがないような場所だったが、今日は一食馳走になる関係で出向いた。
誘われたのは館内レストランでの夕食。所謂ディナーである。
罹災以来、余所行き衣装の復旧が果たせぬままだったので当初戸惑ったが、自選・自取方式の所謂ビュッフェ・スタイルだったので気安い参加がかなった。
脇役の存在感に時事思うレストランでは、正に目移りが止まらぬなか、様々な料理を頂いたが、一番感銘を受けたのは、なんと写真の白飯であった。
なんでも、有名卸店によるホテル専用のオリジナルブレンド米を使ったものらしく、実際美味であった。本来晩餐では脇役的存在ながら、米穀稀少・高騰の折なので、特に有難く感じられたのは言うまでもない。
日頃米を食すが、個人的にさしたる拘りはなく、これまで品質妥当で安価なものを都度調達していた。しかし、存知の通り昨今はそんな普通だったものでも入手が難しく、仮に見かけたとしても数倍の高値になっていた。
原因は様々あろうが、政府が初動対応に失敗したのは明らかで、更に備蓄米も価格や販売時期に条件を付けないという、とんでもない方法で放出した所為で、更に市場の焦燥を煽る事態と化している。
当初は買い占めが原因との見解を政府も出しており、その後「調査したが結局解らなかった」とお茶を濁した。全て解明できなくともある程度の傾向は掴める筈と思うので何かに忖度しているのかと疑わざるを得ない。
実際、備蓄米放出が具体化した先月、一時値の下がった米が出回り、自分でも確保が叶った(まあ、それでも去年の倍額だが)。つまり、売り惜しみが行われており、その筋が一時動揺して放出したと思われるのである。
報道では既に今年の新米買い付けが加熱しており、かなりの高値になっているという。今後政府の無策が続き、事態が改善されないのであれば、今の蓄えが尽きた時点で、不買行動に入りたいと思う。なに、麺類を活用するか、饅頭(マントウ)でも作って凌げばよいのである。
単独でそんなことをするのは無意味な行為と思われるかもしれないが、これも国民の意思表示であり、抵抗の一歩。同じく、政を疎かにしてきた者、何かとの癒着が疑われる者共の落選を選挙で示さなければならない。
いつまでも庶民をなめるんじゃない。
馳走御礼
来月以降の世相や如何さて、美味しい白飯の登場で大いに話が脱線したが、諸々有難く味わい、ホテルをあとにした。
5月半ばというのに既に夏日が続き、今晩も上着なしの陽気。来月からの梅雨入り・夏入りを案じるが、果たして世の状況もどうなるのか。
米価及びその他の物価・関税・戦争等の諸々のことである。
posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
逍遥雑記