
恒例の近山紅葉視察へ
今日は連休明けの初日だが時間がとれたので、隣県滋賀西部の比良山地の紅葉具合を視察。場所はその最高峰・武奈ヶ岳(標高1214m)。
本来は昨日早朝行くつもりだったが、雨のため断念していた。毎年この時期に見に行くので恒例的といえたが、果たして猛暑及び夏延長の今年の紅葉具合や如何(いかん)。
上掲写真 比良山脈最高峰・武奈ヶ岳の登山道の一つ「西南稜道」の登り口がある山脈西麓の坊村(ぼうむら)集落。近くに在る古刹・葛川明王院(かつらがわ・みょうおういん)に因む名だが、現代では登山口の他、名料亭があることでも著名。最近補修されたのか、蔵等の居住いが良い。集落自体が引き締まる感じがして、伝統継承の意志が感じられた。

武奈ヶ岳西南稜登山口近くの地主神社。戦国前期の社殿を残す貴重かつ清浄な社だが、黄葉具合はこの通り。標高300mを超す場所だが、始まったばかりのように感じられた

地主神社前を過ぎ、朱色欄干ある橋を渡り明王院前を通って山の登坂に入る。紅葉が始まっていない、または始まったばかりなのは明王院も同様であった。針葉樹林の急斜を進むと、この様に向かいの丹波高地(京都北山)が見えた。曇天で解り辛いが、あちらは紅葉しているようである

更に登って雑木林ある稜線に出ると、間もなくこの様な紅・黄葉が現れた。そして、少々陽が出てきた

奥山の静かな緩谷に差し掛かると、この様な黄葉景が。例年見所となる場所である。ただ、日射が続かず、撮影には少々苦労。この辺りまで上空に回転翼機(ヘリ)の音が頻りに聞こえていた。前にすれ違った人の話では稜線上に怪我人がいるらしい。無事収容できたのか

浅い谷を越えまた雑木ある稜線道をゆく。やがて御殿山(標高1097m)に到着。武奈ヶ岳山頂に対面するような場所にある頂で、展望所・休憩所となっている。ここで漸く武奈ヶ岳山頂(中央奥)の姿が見えるが、また曇ってしまい、その色づきもくすんで見えた

御殿山を下り、わさび峠という鞍部からまた登り返すように稜線の道をゆく。もはや高木はなく、森林限界的景観が続く。途中にはこの様に灌木の紅葉が現れたが、やはり空模様の為その彩度は減じられていた

失敗の山頂?
そして山頂の標識が見えた。途中何組も下山者とすれ違ったが山頂には誰もいなかった。実は今日は昼前から登り始めたので、殿(しんがり)となったか。
朝気温が低かったのと熊の活動時間を避けた為だが、久々の晴天予報日だったので結構人がいるかと思ったが、やはり連休明けの平日がそれを減じたか。まあ、それでも昼過ぎ、その内誰か上ってくるかもしれない。

山頂でも空は雲ったままであった。よって、見える紅葉もこの通りのくすみ気味。コヤマノ岳(標高1181m)の様子だが、本来はもっと美麗な筈。来る途中に予報との違いを感じ、一時は引き返すことも考えたが、途中で晴れたため最後まで登ったのは、失敗だったか

こちらは西方の丹波高地。何故か向こうは晴れており、ここのみ曇っていた。しかも風が強く寒い。簡易計気温7度程で風速10m程と思われたので、体感氷点下か。当初不要かと思われた厚めの上着を持ってきてよかった

同じく武奈ヶ岳山頂から見た北方は北琵琶湖方面。手前の広谷等も紅葉しているが、やはり映えるものではなかった。山頂下の窪みで風を避けつつ昼食を摂ったが、とにかく寒い。チャックを閉めフードを被り耐える。本来は穏やかな秋の陽を浴びつつ観賞昼食するつもりだったが、これも誤算。また、往路上着を脱ぐために足を止めたのみで休憩しなかったのに2時間もかかったことに落胆させられた。猛暑で鍛錬が出来ず身体が鈍ったか

ところが……
あまりの寒さにより、食後の余韻もなく早々に下山開始。ところが、山頂を離れて程なくして空が晴れ始めた。時は13時半頃。
眼前の紅葉景は俄然輝き始め、写真のような黄金景と化した。やはり陽が入るとこんな違うのか、と改めて実感。
そして、不思議なことに猛暑の有る無しにかかわらず、ここの紅葉は、この連休付近が凡その見頃であることが確認できた。

上の写真を望遠拡大。口の深谷と呼ばれる谷で、色づく天然林が実に美麗

これは山頂西斜面、即ち丹波高地側。その鮮やかさに改めて気づく

先程観察したコヤマノ岳もこの通り、彩度・赤味が増す

下る尾根筋もこの通り

往路この中を通った筈だが、こんなに美麗だとは気付かなかった。正に光のお蔭か
ひと時の幸運に感じ入る
結局誰も来なかった山頂付近に現れた紅葉景にみとれること暫しして下山の歩みを進める。ただ、陽光はこの時のみで、程なくしてまた厚い雲に阻まれ、二度と現れることはなかった。
一時は落胆していたが、結局運が良かった。前日までの雨の影響で足下が悪かったにもかかわらず無事下山できたことも含め、これも、登る前に参拝した思古淵さん(しこぶち。地主社祭神)の加護なのか……。
