
原生林最深部行、中止
早速のケチに異様気象
原生林の残存によって近畿の秘境とも呼ばれる、京都府北部にある芦生の森。その最深部に初めて入ることとなった今日の山会であったが、激しい雨に遭い退散することとなった。
朝7時過ぎにメンバーの車にて家を出で、左京区北部の山域を北上するも、途中の佐々里峠が先日の台風の影響にて崩落通行止め。仕方なく、西方の周山・美山地域を大きく迂回し、森の入口たる京大研究林事務所前に到着したが、入山が1時間半も遅れることに。
この段階では、まだ雨はなかったが、早速ケチのようなものがついた。それより、早朝より異様に湿度が高く、気分も上がらない。先日の影響を考慮して比較的安全な林道ルートを選び、行動時間も余裕をもって計画していた為、準備をし、一先ずは予定のルートを進み始めることとした。
危険状況で辛い撤収
由良川上流の支流である内杉谷(ないすぎだに)に沿う道を進み、本流源頭域に入る峠(欅坂)を目指したが、突如舞い降りた霧と共に降り出した強雨に阻まれることとなった。直前までの予報では、この2日間は曇りか小雨。為に、この雨を積乱雲の可能性ありとみて樹下にて2時間近く待つも止まず。正にバックビルディング(連続強雨)現象か。
間もなく沢は増水して濁流となり、雷鳴も響いて危険な状況となった為、中止・下山となったのである。雨の激しさにより、樹下で、しかも雨具を出していたにも拘わらず、荷物や身体が濡れるという、辛い撤収となったのであった。まあ、これも経験・学習か。
いつまで続く、盆そして8月らしくない日々
下山して着替え等と済ませた後、芦生より離脱。このまま帰るのも味気ないので、若狭(福井県)側に山越えして温泉に入って帰ることにした。そして、若狭側は先程の強雨が嘘の様な猛夏の陽が照る晴天の域。南から大量に供給されていた湿気が芦生がある丹若尾根に当って明暗を分けているのか。しかし、盆というのに、また8月というのに、それらしくない天候が続いている。
とまれ、温泉にて雨に打たれた身体を暫し癒した。皆さん、お疲れ様でした。今回は残念な結果に終ったが、また次回の楽しみとしましょう。
上掲写真: 原生林最深部への入口の一つである林道。隣の沢は由良川の支流。嵐の前の静けさ。京大研究林事務所付近にて。