
社家庭の宴
桜花満開も過ぎて早久しの4月12日。
遅くなったが、仲間内での花見をすることとなった。場所は上賀茂。上賀茂神社神職の屋敷が立ち並ぶ、旧社家町(しゃけまち)にある、屋敷庭の一つを借りて開催することになった。
とは言っても、私が頼み込んだ訳ではなく、敷地内の離れに住む友人の好意・協力によるものであった。
冷涼な上賀茂。花は見頃
花見には遅くなったとはいえ、ここは洛北上賀茂。市街中心より少々冷涼な土地柄であり、遅咲きの枝垂桜が主体であったので、花は見頃であった。
折しも、近くの植物園横の賀茂河岸の枝垂桜花も盛りとなっており、それに合わせた催事も開かれ、実に華やいだ日和でもあった。
上掲写真: 旧社家庭の池の取水口に渦巻く、鮮やかな花弁の群り。他の社家と同じく、ここも上賀茂社より流れ来る明神川より取水している。ただ、敷地前後に川がなく、庭内を流れるのは独特か。

座敷より花を愛でてもよかったのだが、折角なので樹下に宴席を設える。大人数ではない、細やかな集いであったことも、場所の風情に適い、また良かった

庭内を流れる明神川の石橋を行きつ戻りつして、花と庭の春を楽しむ
生憎の曇天ではあったが、花を愛でるのと仲間との懇親に難とはならなかった。日没後は座敷に移動してまた歓談。場所を変え、人を代えて、長らく楽しんだのであった。