
朝一から名手・名品を
今朝、漸くある展覧会へ行くことが出来た。
その展覧会は京都市東部岡崎の細見美術館で行われていた「春画展」。
日本初の本格展示で、当初は東京のみの開催だった為、そちらへ行こうと思っていたが、幸運なことに京都にも巡回することとなったのである。
だが、中々タイミングが合わず、はや4月初旬の会期終了が迫っていた。今日は漸く得た機会。休日は混雑が酷いとの情報を得ていた為、平日最後の機会かもしれない今日、朝一番に出掛けたのであった。
そんな事情に因ることなので、「朝一から春画かよ」という非難は無しということで(笑)。
自宅から然程遠くない美術館前に着くと、何と館外は建屋を巡る程の列が。今日も結構冷えた朝となったが、皆さんご苦労さんな状況であった。
入館。混み合うも満足
結局、開館直後をずらして入場することとした。仕事で借りていた資料などの返却を先に済まして入口へ。並ぶことなく入ることが出来たのである。
しかし、館内はやはり多勢犇めく状況。係員の勧めに従い、空いているところ、観易いところからの観覧となった。
特殊な企画で、美術館の規模も比較的小さい場所の為、量的な見応えには期待していなかったが、意外と濃密で、かなりの見応えがあった。
また、出品されていた作者や作品も、群を抜く名手・名品揃いで十二分に満足出来るものであった。
行って良かった――。
実は混雑の噂を聞いていたので、一度は諦めかけていたのである。勿論、実際それに遭って少々辟易させられたが、それを引いても余りある、良き参観が経験できたのである。
上掲写真: 細見美術館第1展示室と第2展示室を繋ぐ通路壁面に貼られた春画ポスター(鳥居清長「袖の巻」の一枚の部分を縦起し。1785年作)。秘め事というより、長閑で愛らしい感じが漂う。

細見美術館全景
開館前は、右手下の入口から館外を巻くように入場待ちの参観者が列を成していた。
ちょいと、そこのおばちゃん
ここまでは行儀が良かったようであるが、館内ではおしゃべりが過ぎる人も。
特におばちゃんの一団。興奮するのは仕方ないが(笑)、勝手に下卑た解説を付けるのは、自身と名作の品位に関るので控えましょう。

美術館東向かいを流れる疎水。生憎の寒さで桜はまだだが、先発の柳の新芽が風にそよぎ始めていた。