2016年09月25日
秋暑講演
戻りの暑中、熱き講義に
雨天・曇天が続いたこともあるが、最近すっかり下がっていた気温。しかし、今日は朝から上昇し、街ゆく人も薄着に戻って、季節が逆戻りした観となった。
そんな今朝。以前の住地、左京区吉田にて小講演を行った。知己の市議さんの、事務所建屋の文化スペースを会場とする、罹災転居以来4年ぶりの開催。
講演というより内容的には講義で、古図を使って吉田と隣接する岡崎の歴史を語るというもの。平たく言うと歴史地理学講義。4年前の続編としたが、今回は資料の絵図等をカラーにして見やすくし、岡崎に偏りがちだった収録範囲も吉田全域まで広げた。
内容的には、前回と同じく図の年代毎に各期の歴史を述べつつ、院政期に吉田から岡崎にかけて整備されたとみられる白河街区に、岡崎公園にあった鵺塚(ぬえづか)・秘塚(ひめづか)や京大の吉田寮食堂や合唱団洋館等の破壊問題等に新しく言及した。
本来はもう少し展示資料も工夫したかったのだが、急遽代役として頼まれた関係上、準備が叶わなかった。まあ、致し方あるまいか。次回の課題としたい。
それでも、急な登板にもかかわらず、地元の人達の熱心な聴講を得られた。また、古参の人からは貴重な証言等も得られて、こちらも学習させて頂いた。
結果、戻りの暑さを案じるも、今回も前回同様の熱い講義とすることが出来た。
お客さんや関係者の皆さんに感謝!
追: 吉田経房(藤原経房。平安末〜鎌倉初期の貴族で吉田に邸を構え、著名な一級史料「吉記(きっき)」を記す。吉田社宮司、卜部吉田家とは別系)のことを話すのを忘れていた。まあ、また機会あれば……。
上掲写真: 講演用の教卓や白板等々。壁面左の図は、原寸大の大正11(1923)年測図の初版都市計画図「吉田」で、隣は最新の都市計画図。本来は、初版図の範囲や縮尺に合わせて、最新図を合成改変して比較展示したかったが、図書館の複写係が指定範囲を間違えたため部分展示となった(図書館はその日を以て暫く移転休業)。初版図の汚れは罹災の痕跡。ご容赦を……。
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