
何かと動き多い宵
夕方から家を出て、友人と共に二輪の修理に赴く。
2年前の事故で損傷した部品の修繕である。それがないと動かない訳ではないが、個人的に懸案となっていた。
自分で直せれば暇をみて対処していたのであるが、特別な工具等が必要の為、長く手つかずとなっていたのである。
しかし、有難くも今日、友人の仲介により郊外の工房での修理を頼めることとなった。そして、修理後、別の集まりへの合流を図ったが、連絡がうまくゆかず、そのまま友人一家と印度料理店で会食となった。
その後、久々に隣県滋賀の大津祭を覗く。実は、元より別の集まりに少し顔を出したあと寄るつもりでいたのである。
そんな訳で、今宵は何かと動きが多いひと時となった。仕事に限らず、何かと用は重なるものである。
上掲写真: 大津祭が行われていた大津市旧市街にあった町家商家の献灯提灯。風変りで判読し難い文字は、篆体(てんたい。篆書体)の「奉登(燈)」、即ち「奉灯」とみられる。

大津祭宵宮参観
二輪にて峠越えして大津に至る。
旧市街各所には写真の如き、曳山の鉾たてが見られた。大津祭曳山巡行を明日に控えた「宵宮」、即ち祇園祭で言うところの宵山である。
提灯明かりに淡く照らされた曳山が、祭夜の風情を高める。祇園祭とは異なり、地元の祭的な落ち着いた趣も心地よい。

曳山の柱下に付けられた細密な錺金具
夜間なので、大津祭自慢の装飾を細かに観ることは難しいが、それでもこのような豪奢を目にすることは出来、楽しめた。

紫式部に取材した「源氏山」楼上にて熱気あるお囃子を演じる人達
また、宵宮の楽しみの一つに各山の囃子演奏があったが、これも存分に楽しめた。祇園祭とは異なり、大津の宵囃子は力強く、原初的逞しさを感じさせる。

囃子方に参加する鉦役の子供
着いたのが遅かった為、駆け足で巡る。21時頃で囃子演奏や宵宮が終了する為、ちょうど最終盤を観賞することが出来た。
少々慌ただしかったが、それでも久々に好きな祭の雰囲気を味わうことが出来、贅沢な気分にさせられた。
実は、明日の巡行も友人らの案内役として参観する予定であった。またそれを楽しみに、今宵は一先ず、帰還!