
蛍に自然の動き感じる
暑さが続いた先月末から一転して平年の温暖と夜の涼しさ(寒さ?)が戻った今月。
自然は意外とその変動をものともせず、ただ次の季節への進行を続けていた。先月末から近くの疎水分線に現れ始めた蛍もその証左。
偶々水際を通行して気付いた。例年同様なのだが「もうそんな季節になったのか」と思い知らされる。色々と移ろう自分自身を含め、止まることのない天体とそれが引き起こす大きな自然の動きたるものを不意に感じる。
そこには希望も含まれるとはいえ、乾坤狭間の小身にとっては何やら恐ろしいことにも思われた。
上掲写真: 寒さと乾燥に因るのか、ひたすら疎水の草陰で明滅を繰り返すばかりの蛍一匹。今年も、早そんな時季が来た。

近寄って見た草陰の蛍。今日は数が少なく、飛ぶこともなかった。
新聞か何かで紹介されたのか、暗がりながら遅めの時間ながら、二人連れ等の観覧者が結構行き交う。
しかし、皆蛍の姿を見ることはなく、「時期尚早」等の憶測・捨て言葉を残して足早に去っていった。
蛍はいる。
足元の草叢(くさむら)に。そして人知れず深遠からの光を発している。