2017年10月04日

中秋観楽

大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」導入部の、1階展示室の暗闇に浮かぶ写真作品

友の在廊にあわせ大阪へ

今日は、午後遅くから大阪へと向かう。

友人の写真展を参観する為である。今日は平日ながら友人の在廊日であることを聞き、急遽向かうこととなった。在廊は今日と土曜最終日とのことであったが、土曜は野営会に出るので、どうしても今日行くこととした。

明朝とかでも良かったが、やはり作家本人から直接話が聞きたかったので、急ぎ向かったのである。偶然、継続業務が先方の事情で一時待ちとなっていたことも、それを可能にした。

展覧会は「FLOWERS 2017」という題がつけられたもの。華道家杉田一弥氏の生け花作品を写真で見せるもので、写真家として友人の来田猛(ころだたける)君が参加していた。一昨年同題で行った展示の第二弾である。

場所も、「ギャラリー白(はく)」という同じ場所であった。


上掲写真: 「FLOWERS 2017」展の導入部となる、ギャラリー白の1階展示室入口。暗闇に作品が浮かび上がるという、前回とは異なる演出がされている。何やら暗示的である。


大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」で展示される、色鮮やかな写真作品

長い道程を経て生み出された作品

15時予定という本人到着前に一通り鑑賞し、その後話を聞く予定だったが、予定が押し、結局夕方着となった。

ギャラリーが入る趣ある古ビル1階の奥へ進むと、前述の展示室が現れた。少々意表を突かれる心地で中に入ると、部屋の奥とその対面にひとつずつ作品が飾られていた。

写真は対面のもの。アクリル貼りの大きな作品で、照明を受けて輝いていた。あたかも、それ自体が発光するような演出で、内容も鮮やかで、素直に美しく感じられる。

後で聞いたところによると、杉田氏の発案による演出らしいが、作品の質や素材を活かした興味深い方法だと思った。


大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」で展示される、繊細で美しい大型写真作品
こちらは正面奥の作品。縦横1mを超えるかと思われる、更に大型の作品である。こちらは繊細さを有する内容で、それ故にこの大きさにされたのかとも思われた。とまれ、これも素直に美しい。

器や花の選定から生け花づくり、そして撮影や調整・プリント・額装・演出という、長い道程を経て、ここに生み出されたことに深く感心。


大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」で展示される、ユニークで斬新な写真作品

写真表現のみに実在する生け花

展示室は2階と3階にもあるため移動する。2階には来田君がいたが、接客中であった為、先に作品を鑑賞することとした。

写真は2階にあった作品。これも非常に大型なものである。今回のカタログ(DM・案内状)の封筒意匠にもされた斬新な作品で、宙づりにされた花や花器が舞う、不可思議で楽しくもある意欲作。

もはや花を生けるという行為を超越したような表現であるが、やはり鑑賞者に献じられており、生け花の心というか、想いの往復のようなものが感じられる。勿論、杉田氏の采配により形作られたもの。

なお、糸吊りの跡は徹底して画像処理で消されているという。それは、これが写真展示されることのみで存在出来る「作品」だからだという。


大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」で展示される、瀟洒で艶っぽい写真作品
3階に上がるとこんな作品も。深い青を基調とした個人的な好みのひとつ。器はなんと、萩焼伝統窯元の三輪休雪氏(当代)によるもの。中々面白く瀟洒な作風である。この器への杉田氏のアプローチは中空に吊るした真紅の林檎の連なり。洒落ていて、そして艶っぽい。間隔も厳密とのこと。


大阪中心部のギャラリー「白(HAKU)」で開かれた、杉田一弥と来田猛(ころだ・たける)の生け花と写真のコラボ展「FLOWERS 2017」で展示される、大きく見応えある写真作品
他にも多くの大作があり、見応えがあった。

より能動的に平面表現追求か

一通り参観し、2階の来田君のところで話を聞く。

あくまでも杉田氏の作品を活かすことに腐心したという前回とは異なり、今回はより写真作品としての完成に努めたという。それが、この2年での企画の進化であり、自身の進歩であるともいう。

途中から現れた杉田氏にも話が聞けたが、やはり同様に自身の生け花作品が写真作品として自立することに重点を置いたとのこと。

個人的な前回との違いは、鋭さというか、挑みのようなものを感じたのだが、恐らくは、より能動的に平面表現を追求した故の印象であろうか。

しかし、フィルムカメラでこの大判作品に挑む等の、二人の並ならぬ拘りというか、執念を知り、更に驚かされた。

今回も期待以上に楽しませてもらった。無理して来た甲斐があった。


大阪中心部にあるギャラリー「白(HAKU)」から京阪北浜駅までの帰路に見た、川面に夕焼けや照明が映る大阪中之島の夕景(夜景)
大阪中之島の夕景。ギャラリーから駅までの帰り道にて

中秋節楽しみ、深夜まで旧交温める

帰り際、来田君から近くの料理屋での一杯に誘われたが、まだ用があり、駅からも2輪の為、無念にも断る。しかし、帰京後、都合が適えば落ち合うことを約して別れた。

既に帰宅ラッシュとなっていた列車に乗り、一旦帰宅。そして次の目的地の市街東北部の友人宅に向かう。実は17時以降に菜園の野菜を届ける約束をしていたが、随分と遅くなってしまった。

学業で忙しい留学生の友人宅に野菜を預けて帰るつもりだったが、なんと同居の人達を含め、餃子等を作って待っていてくれたのである。

うーん、申し訳ない限り!私が勘違いしていたようであり、今日が中秋節であったことに気付かなかったことも原因であった。

皆に詫びつつ酒食を頂き、楽しく団欒させてもらった。大阪での伝統芸術・美術の話とは打って変わり、今度は文系研究者の集いだったので、歴史や民俗学・人類学等の話で盛り上がった。

そして、22時過ぎにお暇して暫くすると、大阪から帰ってきた来田君が来宅。また美術等の話に戻り、深夜まで旧交を温め合ったのである。

いやぁ、今日は実に中身の濃い午後半日となった。皆さんに感謝。なお、「FLOWERS 2017」展は10月7日の土曜日まで(11時-17時。無料)!

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 催事(友人其他)
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