2019年03月18日

続山地残氷

滋賀県比良山中に残る旧国道367号・花折峠道の古い石垣

比良の残雪や如何

また週末に鍛錬山行を企てたが、天候不順のため断念。代わりに今日、振替実行した。

向かったのは、前回と同じ滋賀県西部の比良山脈。標高1000mを超す峰が連なり、積雪が多い山域として知られるが、今季は雪が少なく、前回も既にかなり雪解けが進んでいた。

今日も、一応雪上での鍛錬や道具類の試験が目的であったが、果たして山の状況は如何なものであろうか。


上掲写真 途中にある登山口まで歩く旧国道367号・花折峠道で見つけた苔むした石垣。古い道路擁壁とみられる。


滋賀県比良山中の旧花折峠道下部に並走する更に古い旧道路盤
旧花折峠道下部に並走する更に古い旧道路盤

旧道付近にて歴史地理的発見

前回と同じく、往復10km強・高低差630m程の行程なので、午後遅くからの開始となった。準備して旧道を上ると、先程の石組みの他、崖下に並走する更に古い道路痕跡を見つけた。方々に石材の散乱が見られ、前近代的な姿があった。

現旧道はバス道等として改変されたのか。今まで古街道を踏襲したものだと思っていたが、意外であった。これも、雪が解け、枝葉や下草が少ないこの時季ならではの発見といえようか。


滋賀県比良山中の旧花折峠道上に残る切通しの道跡
登山道対岸尾根に切り通された道跡らしき人跡(中央奥やや左)

更に興味深いことに、旧道を離れ、登山道を登り始めた沢筋の対岸尾根に、切通しの道跡らしい人跡を見つけた。幅1間(2m弱)強の、荷車離合可能な古い「車道」であろうか。


滋賀県比良山中の旧花折峠道上に残る細い道跡
切通し車道上手の道跡(中央)

そして、更にその上部にも半間程の狭い道跡があった。


滋賀県比良山中の平集落・アラキ峠間の登山道から見た3種の花折古道
平(だいら)・アラキ峠間の登山道から見た花折古道3種。右端最下部に舗装された現旧道が見え、その上(中央)に切通し車道、更にその上(左)に細道が見える

それらの古道は同じく尾根の手前と向こうを連絡している。ひょっとして、上から順に古いもので、花折道変遷の名残りを示すものであろうか。そういえば、現旧道の更に下には現国道も同様に通る。上から順に4期で同じ道の変遷を示すものとすれば、大変珍しく、興味深いものとなろう。

登山の始めから何やら歴史地理的話題となったが、まあ、ご容赦を……。


雪解けした、滋賀県比良山中のアラキ峠
雪解けしたアラキ峠

さて、旧道の写真でも判る通り、今日は山腹に雪はなし。そして、更に登ったアラキ峠(標高約760m)でも写真の通り、雪は無かった。

前回以降も寒い日があり、山中では降雪もあったとみられるが、雪解けや季節の移行は確実に進んでいるようである。


雪解けした滋賀県比良山脈南部の権現山山頂
権現山山頂

アラキ峠から倒木連なる急登を越えた先の権現山(標高約996m)にも雪は無し。ただ、その手前には一部残る場所もあった。


滋賀県比良山脈南部の権現山から見たホッケ山と蓬莱山
権現山の北に見える比良山脈南部稜線。即ちこれから向かうホッケ山(1050m。右手前)や蓬莱山(1173m。左奥)の方向。前回も同じ場所から撮ったが、大幅に雪が減ったことが判る


滋賀県比良山脈南部のホッケ山山頂と雪庇の名残り
権現山からは稜線を北上し、一先ずホッケ山を目指す。ホッケ山周辺の雪も大幅に減っているが、意外にも、厚い雪庇はまだ残っていた


滋賀県比良山脈南山上から見た、県北の金糞岳と岐阜奥の能郷白山支峰「前山」
ホッケ山直下からは湖北の金糞岳(標高1317m)が見え、その左後方に雪山が見えた。岐阜・福井県境にある越美山地の主峰・能郷白山(のうごうはくさん。同1617m)である。但し、主峰は手前の山肌で見えず、見えているのは東隣りの「前山(同約1510m)」部分


滋賀県・比良山脈稜線直下に広がる雪解けの草地と琵琶湖
比良山脈稜線直下に広がる雪解けの草地と琵琶湖

前回既に雪が無かったホッケ山山頂を経て更に北上。雪解けで大きく草地が広がった場所で鹿の大群と遭遇。大きな角を広げた雄を中心とした一群で、汽車の警笛の如き一声と共に、忽ち姿を隠した。

山の動物達にとっても待ち遠しい、雪解け、春の訪れか


雪解け進む滋賀県比良山脈南山上の小女郎峠
そして、間もなく小女郎峠(こじょろとうげ。約1070m)に到達。やはり雪は減っている


周囲の雪解けが進む、滋賀県比良山脈南山上の小女郎ヶ池
小女郎峠から稜線を西に少し外れた場所にある小女郎ヶ池。水面は氷雪に埋もれたままだが、岸の一部や周囲の山には土の露出が広がっていた


周辺に土の露出広がる、滋賀県比良山脈南山上の小女郎ヶ池北側
小女郎ヶ池北側周囲にも土の露出が広がる

小女郎ヶ池で小休止するが、氷雪に囲まれている所為か前回同様寒かった。


滋賀県比良山脈南山上の小女郎峠と小女郎ヶ池の間に残る深い湿雪
そして小女郎ヶ池と小女郎峠間の道も例外的に雪が多く残っていた。ただ、水分が多い湿った雪で、溶けるのも時間の問題かと思われた


滋賀県比良山脈南山上の小女郎峠から見た、伊吹山と御嶽山
今回も小女郎峠から引き返す予定であったが、折角なので峠北の標高1100mの高みに登ってみた。ここからは、湖北の滋賀県最高峰・伊吹山(1377m)の左背後に薄っすらと木曽御嶽山(3067m)の白い姿が見えた。以前より比良から御嶽山が見えるとは聞いていたが、初めての実見。視界明瞭とは言い難い条件だったので、意外に感じられた


雪解け進む、滋賀県比良山脈の蓬莱山山頂
小女郎峠北より蓬莱山山頂を見る。殆ど雪が無いが、頂部のリフト小屋向こうには有るようで、スキーヤーが下りゆく姿が見られた


滋賀県比良山脈南山上の小女郎峠から見たホッケ山や比叡山、琵琶湖
小女郎峠北よりホッケ山方面、即ち南を見る。左奥の黒い峰は比叡山(848m)、その麓には琵琶湖南湖の湖面がある


滋賀県比良山脈南山上の小女郎峠北にある石佛
小女郎峠北の石佛

今季比良の雪も終了か

小女郎峠北の高みで暫し周囲を眺め、そして元来た道を辿り下山した。距離は少々延びたが、雪が減った為、前回同様、3時間半程の山行であった。

特に稜線は9割以上雪がなく、最早チェーンスパイクすら不要であった。ただ雪解けの水分が多く、泥除けのゲイター(防水脚絆)や転倒防止用のストック(杖)等は必要かと思われた。

とまれ、今季比良の雪もこれで終りのようである。少々寂しい気もするが致し方あるまい。また年末、または来る年初までのお預けである。

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 山会
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