2020年10月24日
週末晴天
10月終盤、漸くの週末晴天
全国的にそうだったらしいが、夏からずっと週末の天気が悪かった(梅雨も入れると春から?)。
偶々台風襲来と重なったなどの事情もあったが、コロナショックという泣きっ面の最中、行楽行事やそれに関わる業種には、正に蜂刺されの如き状態であった。実際、自身が主催の秋季野営会も一度延期となっていた。
そして今週末。10月終盤にして漸く晴天に恵まれた。昼の気温も過ごし易い20度程となり、正に爽やかな秋晴れの、行楽日和到来となった。
とはいえ、残念ながら私は今週末行楽に出向く予定はない。ただ、折角なので、用の合間に自転車で考古資料館に出向くことにした。
それは、以前東山山中で代理採取し、市の保護課へ渡す出土遺物の、簡易鑑定・セカンドオピニオン(二次意見)を得るためであった。
写真は、その途上見た、高野川(手前)と賀茂川(鴨川。奥)合流部の河原。近年、その逆三角形形状により、若者を中心に「デルタ」と呼ばれている場所である。
大阪中心部と直結する京阪線の駅や商店街がある出町柳(でまちやなぎ)最寄りの河岸のため、日頃人が多く、内外の人の憩いの場となっている。見ての通り、今日も川なかの飛び石辺りを中心に多くの人出が見られた。
午後から雲が多くなってきたが、明日も快晴予報なので、大きく崩れる可能性は低いであろう。
遺物簡易鑑定の結果
考古資料館では、担当氏により、須恵器の首片が平安初期の須恵器瓶子(へいし。酒等の容器)、縄目か押型(おしがた)がある陶片が年代不明の須恵器の甕であると判定された。
発見時に記した通り、双方共に奈良期以前の古いものかと思ったが、一応付近の遺構遺物と同時代のものとなり、辻褄が合った。須恵器と判定された縄目・押型の方も(裏面の圧痕から大型の物とも)、時代不詳ながら幅広い時代に存在するため、同年代のものである可能性が出たのである。
ただ、あくまでも担当氏の一瞥による簡易なものなので、今後保護課の方で違う見解が出るかもしれない。
古橋改修に思う古都棄損
さて、資料館を出て帰路に就く。写真はその際、再度通過した出町柳東岸(本来賀茂川東岸の地名は「出町」ではなく「柳」)。賀茂川を渡る、今出川大路の橋梁「賀茂大橋」の東詰め(東端部)である。
昨年から長らく改修工事を続けているこの橋だが、今日、親柱(欄干端部)や高欄の石材が研磨されていることに気付いた。一旦全てを撤去して個別に削り、また組み直したような状態である。
橋は昭和初期製なので、当時の貴重な石材や意匠が変えられなかったのは良かったが、何やら白すぎて違和感を覚えずにはいられなかった(その前に削り過ぎて痩せてないか?)。 また今回新たに歩道端にも欄干というか柵が設けられたが、これが今風のアルミ材で無粋・不似合いに思われた。
橋上のアクセントになっていた趣ある旧市電用架線鉄柱が残されるなど、旧態への配慮を感じる施工ではあったが、どうせならもう少し頑張って欲しい。折角、歴史都市として広く内外に知られる街なので、施工担当部署も、それなりの姿勢や態勢で臨んで欲しいと切に思うのである。
そういえば、以前友人から「最近市内の橋が次々無粋なものに更新されている」との話を聞いていた。正しくその通りで、後日同じく戦前製で、橋上の街道と縁深い白川石の高欄を持つ下流の荒神橋がいつのまにか破壊・更新され、不自然に磨かれた親柱以外全て金属高欄とされた無残を見た。
以前から何度も記しているが、京都の良さ・評判は寺社だけで決められているのではなく、その他様々な街の顔、言わば「面」で保たれているのである。公もその辺りに配慮し、より良い土木行政を実施して欲しい。
豆餅屋前の「二密」
ところで、往路はこの橋を通らず1本北の河合橋と出町橋(デルタを挟んで一続き)を通って出町商店街を経たが、豆餅屋(出町ふたば)の店先の人の多さに驚いた。
店で饅頭を買うどころか、人で押競饅頭(おしくらまんじゅう)状態である。それが広い歩道一杯にあり、通行も阻害している。正にコロナ感染禁忌「三密」の二つ(密集・密接)を満たした悪状況であった。
春の緊急事態宣言の時は久々に空いていたのに、昨今の緩み、観光促進で復活したのか。小時対岸の下鴨に住んでいたこともあり、名物の豆餅は馴染みで好物でもあったが、また買えない・買いづらくなってしまった。
それより、こんな状況・意識では流行第3波襲来は避けられまい。正に「冷房と暖房を同時にかけるようなこと(小池都知事談)」の現出か。皆さんもよくよく留意し、早晩来たるやも知れぬ戦いに備えられたし……。
以上久々の週末晴天であったが、明るく澄んだ秋気に、思うことは多い。
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