2022年11月03日

祝日良展

2022年11月3日文化の日に閉館前の京都国立博物館玄関前から見た夕焼けと赤い京都タワー及び博物館新館の灯り

意外の良展

予想外に内容濃い展示室を出ると、写真の如き夕景が……。

今日は祝日「文化の日」。そのこともあり、博物館関係者からもらった招待券で、京都市街東南にある国立博物館開催の「茶の湯展」を観た。

地味(?失礼!)な催事名で正直なところ期待していなかったが、なんと名物・名品のオンパレード。それは、侘茶・茶道を代表するだけでなく、日本史・美術史の教科書にも選抜される程の高位・稀少の品々であった。

例えば、室町公方の遺宝・旧東山御物の龍泉窯青磁(13世紀)や美濃志野焼の至宝「卯花墻(うのはながき。16世紀)」等々。個人的には北宋・徽宗(きそう)の「桃鳩図(12世紀)」や南宋・牧谿(もっけい)の「煙寺晩鐘図(13世紀)」等の舶来名画の出展に驚かされた。

その他茶道具・仏画・書籍・絵巻・屏風・墨蹟・書状等の名品が数多出展されており、私の知る限り定家の墨蹟を欠くくらいの網羅ぶりであった。

中々凄い企画である。入場者は少なくなかったが、もっと人気が出ても良さそうに感じられた。思うに、宣伝が足りないのか。入場料は昨今の傾向通り安くはないが、天下の名品揃いなので、損はしないだろう。

この企画。前期・後期で展示替えがあるらしく、前期は今月6日で終るが、私もまた後期展を是非観たいと思った。

とまれ、日本文化の核を成した茶のみならず、歴史・文化・芸術等を学ぶ内外全ての人に有益で観るべき展示と感じた、見応えある良展であった。


ライトアップされる京都博物館の「平成知新館(左)」と「明治古都館(右。旧館)」の間に立つ「茶の湯展」の掲示
京都博物館の「平成知新館(左)」と「明治古都館(右。旧館)」の間に立つ「茶の湯展」の看板。上掲画と同じく閉館直後に撮影。今日実見してお勧めと化した新館開催の同展は12月4日日曜まで

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 催事(友人其他)
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