2023年06月01日
慰問急行後記
名残りの北地
親類の見舞いのため、急遽実施した北海道行3日目。
昨日、病院にて見舞いを済ませ、本日帰京することとなった。
不幸中の幸いで、意識が戻った本人と言葉を交わすことも叶ったが、重病であり、予断許さぬ状況であることには変わりなかったため、後ろ引かれる思いであった。
朝、滞在家を出て親類の車にて、また札幌行バスの始発地まで送ってもらう。並行して列車便もあったが、何故かバスの方が所要時間が短く、運賃も安いため、復路も同様を選んだ。
写真は、バス発車後、酪農農家が点在する山間の車窓に現れた奇妙な雲。朝、道東地方は昨日とは変わり曇り空だったので、曇天と晴天の境目か。
北海道中央高地越えのバス車窓から見えた、新緑向こうに覗く北大雪(大雪山北部山地)の雪稜。ニセイチャロマップ岳(標高1760m)付近か
帰路も素晴らしき景だが……
雲の境を過ぎると、中央高地越えの山間深くに入ったにもかかわらず、光に満ちた景色となった。
昨晩は暗くて気付かなかった新緑の森も広がり、共々眩さを放つ。更に、時折、それと空の狭間で白光する北大雪の雪稜も現れた。
今日も道東らしい、素晴らしき景色に感じ入るが、やはり、親類のこともあり、心底楽しめなかった。
中央高地を越え旭川近くに達すると、かの大雪山も現れた。右端辺りが、その最高峰の旭岳(2291m)だが、雪を戴く姿を見たのは初めてであった
そして、また北海道米の水田連なる平地を南下して豊平川下流より始まる札幌市街に入った。終点の札幌駅には無事定刻着。4時間弱の車行であった
新千歳空港離陸後、暫くして機窓に現れた羊蹄山(中央奥。後方羊蹄山。標高1898m)と尻別岳(羊蹄山左手前。同1107m)。名残りの北地である
病晴れますように
札幌駅からは、すぐに列車で空港に移動。時間的余裕はあったが、事故等により遠隔地で孤立しないためであった。そして、また飛行機にて大阪に戻り、空港バスや市バスを乗り継ぎ、夜、無事帰宅した。
病床の親類には、今朝の雲の如く、病が晴れることを願うばかりである。
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