2024年02月03日
節分晴雪
大寒期最後の節分に
年中で最も寒いとされる二十四節気「大寒」の時期ながら、今週の京都市街は最高気温が10度を超える日が続く。中には13度超える日すら現れた。
昨年末から同様だが、寒い時は寒いがそれが続かず、安定しない感じである。やはり予報通りの暖冬の影響、もしくは暖冬そのものの現象なのか。
そして迎えた「立春」前の節分の今日。先週に続き、また近山に出掛けた。この時期ならではの雪景を求めて。
本来は北陸辺りで本格的に登りたいところだが、彼の地も時間と費用をかける程の状況ではないようであった。
上掲写真 某山上から見た、雪原や樹氷越しの大原盆地や彼方に広がる京都市街。この日の市街予想最高気温は10度程。快晴の空の下、厳冬と春が混在するが如き眺めとなった。
今日の近山は隣県滋賀西部に連なる比良山脈。その中でも京都から近い南部に登ることに。途中、車輌で大原を走行中にその山容が見えたが、山上は中々の雪に覆われていて期待が高まった。また、心配した山間や峠の凍結や積雪もなく良い条件に。しかし、登山口の葛川平(かつらがわ・だいら)集落内には、この様に雪で道が塞がれる異界ぶりも窺えた。標高は480m程で、道路気温も道中最も低い2度だったので仕方あるまいか
しかし、山中に入ると意外と雪が少ない。感覚的に、3月初旬の残雪期のような感じである
比良主稜線直下のアラキ峠(標高約760m)では、この通り。元々風のため雪が少ない場所ではあるが、今日は積雪0cmといえる状況であった
アラキ峠から主稜線に続く急登の林間も雪が少ない。峠でアイゼン(靴底氷雪爪)を装着したが、ワカン(輪かんじき)は装着しなかった
そして、比良山脈主稜線というか、山頂の一つである権現山(標高996m)に到着。見ての通り、ここも所々地面が見える程の雪の少なさであった。ワカンを含む冬山用の重荷の割に麓から1時間程で来られたが、雪が多ければもっとかかったであろう
ただ、珍しく天気は快晴で、眺望は秀逸であった。これは、東南に見えた琵琶湖南湖や大津等の、滋賀南部の眺め
これは北東方面に見えた滋賀県最高峰の伊吹山(標高1377m)。世界著名の豪雪山地だが、今日はここも少なく見える。先日麓の関ヶ原で記録的降雪があったが、意外と山には降らなかったのか。複雑なものである。背後に薄く見えるのは日本最西端の1万尺(3000m)峰・御嶽山(同3067m)
こちらも権現山東北方面に見えた、琵琶湖北湖彼方に薄く冠雪を連ねる中央アルプス。最高峰・木曽駒ヶ岳(標高2956m)が代表する高山帯である
雪が少ないとはいえ、一応平均15cm程で山上を覆っていて、その照り返しは強烈であった。サングラスを忘れたため、眼の損傷を恐れ、中断も考えたが、荒天用のゴーグルがあったので、それを用いて先へ進むことにした。一先ず目指すは、稜線上の次の峰・ホッケ山(左奥。標高約1050m)
ホッケ山下に接近すると、山頂直下の名物的雪庇が見えた。周囲の積雪量の割に盛大に発達しており、これまた逆の意外であった。常に風が強いホッケ山山頂特有の事情に因るのか
そして、間もなくホッケ山着。黒土の輻射と風の所為か、そこにはやはり雪は無かった。北方の蓬莱山(右奥の峰。標高1174m)は比較的雪が多く見え、その山頂から向こう側に続くスキー場営業の様子が窺えた
ホッケ山山頂から山腹の雪原越しに見えた、琵琶湖北湖や沖島に鈴鹿山脈等の眺め。雪の少なさは残念だったが、得難い眺めは見られた
同じくホッケ山頂(いただき)から雪原越しに見えた、琵琶湖南湖(左上)や比叡山(中央左上。標高848m)等
短時ながらも良い機会に
ホッケ山から更に北へ進み、小女郎ヶ池で昼食をとりたかったが、このあと節分関連の用と約束があったので、ここにて引き返すことにした。
少々物足りない気もするが、雪も少なく質も悪いので、特に未練は無し。
そして帰路の権現山で昼食をとり、麓に下り帰宅した。僅か3時間程の山行だったが今季初の比良とその雪を踏む良い運動・機会となったのである。
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