
人出に気づかされる風物詩
5月もはや晦日(みそか。月末)前日に。
日の入り後、暫しして辺りが暗くなってきた頃、偶々歩いていた疏水分線沿いの「哲学の道」に、他所人らしき男女や、何やら橋上にて待つような人々を見た。
そうである――。
5月下旬といえば、ここの天然記念物・ゲンジボタルが舞い始める時期であった。何処かそわそわとした他所人たちは、その見物客に違いない。
一旦帰宅し、夜に再度出かけると、暗い水面(みなも)に光の筋が……。
場所は限られており、その数も多くはなかったが、確実に蛍の飛翔を見ることが出来た。
上掲写真 琵琶湖疏水分線の暗い水面上に、彗星の如く光線を曳き飛ぶ、ゲンジボタル(左下)。

橋上の見物客・撮影者の前を飛び舞う蛍
今年もまたそんな時期になったのか……。奇しくも、その見物客に教えられたのであった。