2025年09月29日

改登探勝(中)

鍋平よりみた雨上がりの靄に煙る錫杖岳

やはり雨の奥飛騨2日目

北アルプス登山中止による代替飛騨観光2日目。

前夜予報に反して雨はなかったが、日が変わった深夜から結構な雨音を寝耳に聞いた。

そして、空が明るみ始めた早朝もそれは続き、6時過ぎに寝覚めの温泉に入った際の露天風呂でも身に当った。風は少なく感じられたが、麓の谷なかなので山上のことは解からない。

まあ、野営登山には完全に不向きな状況であることには変わりないため、中止の判断を肯定できた。


上掲写真 笠ヶ岳隣の錫杖岳(標高2168m)の朝の様子。雨が上がった10時過ぎに蒲田川対岸の鍋平(なべだいら)より望遠撮影したものだが、山上の荒天を感じさせた。


朴葉味噌や温泉卵が付く栃尾温泉の宿の朝食
朝風呂で目を覚ました後は、宿ならではの早めの朝食を摂る。夕食に比して一見質素に見えたが、温泉卵や朴葉味噌等も付き、何れも美味で、満足させて頂いた。勿論、またお櫃のご飯付


前夜の雨で増水する新穂高温泉付近の蒲田川

登山口・新穂高視察

朝食後は今晩の宿である野営場に電話して野営を小屋泊に替えてもらう。濡れた地面や今後の雨の面倒、また同行者の寒さへの不安の為であった。

そして宿を出て、次回のために車道奥の登山口辺りを視察。所謂、新穂高温泉で、何度か来た場所ではあったが駐車場等の施設状況を実見した。写真はそこを流れる蒲田川。やはり前夜の雨で増水している。


雨で増水した、新穂高温泉左俣の奔流
更に笠ヶ岳登山口に通じる左俣の沢を見れば、この通りの恐ろしい様となっていた。落ちたら一溜りもない水音轟く奔流状態。登山を決行しても、こんな主流を渡渉することはないが、他の渡渉場の難儀が窺えた


奥飛騨・中尾温泉奥にあった地熱発電所

鍋平・中尾温泉初視察

続いて新穂高傍にある鍋平を視察。蒲田川東岸上にある比高200-300m程の高原で、麓の新穂高で駐車地が確保できない場合の代替地として知られるが「幸い」来たことがなかった。

つまり、そこに駐車して笠ヶ岳や槍ヶ岳を目指すと、一旦徒歩で新穂高まで下り、帰りにまた登り返す必要があるため避けてきたのである。

今日は高原上にある西穂高方面へのロープウェイ駅周辺共々視察したが、駅入口に強風に因る運転見合わせの注記があった。やはり山上は風が強いのである。これで完全に今回の山行中止を肯定することが叶い、諦めをつけられた。

その後、鍋平南の中尾温泉も視察。写真はその奥で、焼岳登山口近くにあった地熱発電所。中尾温泉では方々で熱水の流出を見たので、共に名立たる活火山麓であることを感じさせられた。


遊歩道終点よりみた雄大な平湯大滝の姿

今晩の宿所・平湯へ

中尾の高原を下り、麓で食材の買出しをして今晩の宿泊地・平湯に向かった。新穂高下の街から車で15分程の近さで、奥飛騨温泉郷の中核的場所であった。

先ずは予約した小屋に入り、泊りの準備を整えたあと、一休み。受付の人の好意により随分早めに入室出来たので助かった。

その後、写真の平湯大滝を見に行く。7月にも行ったが、その時は大雨で近づけなかったための再挑戦。国道から歩いて行ける稀有なその雄姿を改めて体感した。


平湯の公共温泉・平湯の湯の女風呂と男風呂
平湯の公共露天風呂「平湯の湯」の女風呂(左)と男風呂(右)

大滝の次は平湯の公共温泉を視察。現代的温泉街と化している平湯の原初的姿が残る場所である。時間が早いので入湯しなかったが、次回入りたくなるような良い温泉・施設であった。


平湯民俗館兼休憩所である合掌造古民家・旧高桑家
平湯公共温泉の傍にあった休憩所兼民俗資料館。サービスは自販機のみの無人施設だが、完璧に整備・整頓されている驚くべき施設であった。見ての通り、富山の合掌造古民家を移築したもので、建物自体も価値があった


平湯民俗館内部の囲炉裏
平湯民俗館の内部。屋内各所が湯上り等の休憩所として惜しみなく開放されている。どこも美麗かつ、建築史・民俗学的にも為になるという稀有で素晴らしい施設であった


平湯民俗館2階の合掌造屋根裏と古民具展示
そして平湯民俗館は屋根裏にも上れ、そこには古民具が展示されていた。白川郷古民家同様の稀有な内部を温泉街傍で無料で見られることに感謝


屋根に苔が付き水はけが悪くなった平湯民俗館の旧豊坂家住宅
同じ平湯民俗館の施設ながら残念だったのがこの古民家。神岡近くから移築された旧豊坂家で、築300年程という貴重な建築だが、屋根に傷みの原因となる苔が付いたままで、土足禁止の内部も土砂だらけで入ることが出来なかった。正に当地に近い奥飛騨の建築だけに、非常に残念に感じられた


床が土砂で汚れて入室できない、平湯民俗館・旧豊坂家住宅内部
平湯民俗館・旧豊坂家住宅内部。玄関より覗いて撮影。古式の民家構造を伝える非常に貴重な史料だが、残念ながら床が汚れていて入れない。恐らくは不届き者か、日本語が読めず靴を脱ぐ習慣のない外人が最初に入って汚れ、その後土足で入らざるを得なくなった参観者(これも不届き者)により更に床が汚れたとみられる。なんとか改善を!


中部山岳国立公園奥飛驒ビジターセンター
公共温泉及び平湯民俗館からの帰り、バスターミナル傍にこの様な新しく洒落た建屋を発見。それは「中部山岳国立公園奥飛驒ビジターセンター」と記された建屋で、周辺の乗鞍や槍・穂高連峰や奥飛騨温泉郷等の自然や文化・観光の情報を提供する公共施設であった


中部山岳国立公園奥飛驒ビジターセンター内部
奥飛驒ビジターセンターの内部。北アルプスの地質や鉱物等の解説・展示等があるほか、バス待ち等用の休憩室もあった。良い施設だが、あまり知られていないのか、バスターミナルに比して人が少なかった


雲に覆われ笠ヶ岳が見えない、奥飛騨ビジターセンター前広場
ビジターセンター前の広場から見たバスターミナル方向。センター内の説明によると、この正面上空に今回登る筈だった笠ヶ岳の象徴的で美しい姿が見えるとのことだが、今日は雲に覆われこの通り


平湯で借りたロフト付の小屋
徒歩による平湯見学を終え小屋に戻る。2階(ロフト)付、水場・便所付の、テントに比して格段に快適な施設だったが、宿よりかなり安く、助かるものであった。ともかく、天候を心配せずに済むのは有難かった


火持ちの良い広葉樹薪の焚火による飯盒炊爨
火持ちの良い広葉樹薪の焚火による飯盒炊爨

早めの調理で野営的夕食叶う

そして、夕方から調理を始め、早めに夕食を済ませた。小屋の露台で使えるガス器具もあったが、折角なので外での焚火調理で。

食したのは、7月同様、飯盒炊爨と飛騨牛等のご当地食材の組み合せ料理であった。小屋泊ながら、これで野営的醍醐味も味わえた。

食後は近くの温泉施設へ。7月にも行き、気に入った施設だが、変らず良い湯で素晴らしい露天風呂であった。ところが、なんとその帰り頃から、まとまった雨が降ってきた。早めに調理して助かったのである。

小屋に戻ってからは、昨日買った日本酒等を味わいつつ暫し語らい、その後、就寝した。

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 紀行
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