
初めての十夜法要結願参加
今日11月15日は京都市街東部の寺院・真如堂で5日から行われていた十夜(じゅうや)法要の結願日。つまり最終日である。
今年の15日は週末土曜で、先日同寺に晩参して十夜鉦を聴いた縁や鉦講関係者の勧誘もあり、用の合間の午前・午後に初参観することにした。
上掲写真 完璧な秋晴れの下、真如堂本堂前境内に立てられた回向柱とその上部に結ばれた本尊・阿弥陀如来と繋がる白綱。十夜法要期間のみに設けられる、衆生済度を旨とする阿弥陀信仰を具現化させた重要な設備。

回向柱から真如堂本堂内の本尊まで伸びる白綱。結願法要日の今日は、境内に関連の露店が設けられていた。9時から本尊参りが始まるので朝来たが、そうした様子も初めて見る

本尊参拝と十夜鉦そして粥
先ずは本堂内で本尊への参拝を行う。受付で背中に念仏が書かれた笈摺(おいずる。無袖白衣)を着せられ、内陣にある本尊の安置所「宮殿」に進み、期間中特別に開扉された本尊及び脇侍の前で参拝。
傍には説明の人もおり、色々と教えてくれる。平安期作という本尊・阿弥陀如来には確かに珍しく白毫がない(俗世で万人を救うためという)。また、徳川綱吉寄進という豪華な宮殿の彫刻等も興味深かった。
その後、内陣横に提げられた特大の観経曼荼羅を観賞しつつ、始まった十夜鉦を聴いた。
写真は鉦の後、本堂前の露店で食した十夜粥。本尊との結縁を絶たぬため箸は割らずに食すのが流儀という。新米と小豆・昆布によるもので美味。

昼食には早かったが十夜粥を頂いたあと一旦帰宅することに。真如堂境内でもそろそろ楓が色づいてきた

結願大法要
午後からはいよいよ結願法要の中核である「お練り」等が行われるので、その時間である14時に合わせて再度真如堂に出向いた。
空に雲が増えたのと同じように境内にも人が増えていた。

そして、本堂裏にある寺務所前から14時過ぎにお練り行列が出発。予定の14時より遅くなることは売店の人が言っていた通り

法螺貝を持つ先導の山伏体関係者のあとは尼僧さんらの念仏衆が続く

念仏衆のあとはお稚児さんの列。七五三詣を兼ねているらしく、事前に近所の友人女児にも勧めたが、先週既に他で済ませたとのこと

思わぬ再会
お稚児さんの次は写真の通り僧侶の列で、普段見られない正装に見えた。
最後尾に独り従者から日傘を差しかけられた貴人体の住持らしき人がいたが、なんと、先晩の十夜鉦後に参観のお礼を述べられた人であった。只ならぬ人だと思ったが、やはりそうだったか。
貴いその居住い通り、住持は自分のような浅薄者にも配慮する有徳の人に思われた。それは、寺や宗派に対する自身の印象をも良化させた。

その後、お練り行列は正門前から表参道へと回り込み、待ち構えた参観者の前を通って本堂へと向かう。両傍の紅葉に囲まれながら……

原初的浄土教体験
そして行列は本堂に上がり、軒廊を巡って多くの参拝者が座す堂内に入って、僧らが本尊前で阿弥陀経等の読経や念仏を始める。同じく紋付で正装した鉦講員らの鉦の音と共に。念仏の段では参拝者もそれを唱える。
私も堂内に入ったが、皆で参加するような僧俗一体のその雰囲気に、何やら有難い気にさせられた。これぞ、原初的浄土教体験か。

諸々の理解深まり感謝
やがて内容濃い本堂内での法要が終り、またお練り行列が寺務所へと帰っていく。写真の如く、今度は僧列を先頭にして。
この後も17時から本尊秘仏の閉扉法要があったが、またの機会として寺を後にした。
今日は初めて真如堂十夜法要の中核に触れたが、天台寺院なのに本尊が阿弥陀で念仏行事すらある謎が解け、寺への理解が深まった気がした。
法事を守る僧俗全ての人々に感謝したい。
