2008年09月09日

俄然登岳

比叡山延暦寺西塔地区にある宗祖最澄の廟所「浄土院」前庭の渦模様ある白砂

突如叡岳へ

突然だが、前夜に誘いをうけ、山へ行くこととなった。

あまりない状況だが、ちょうど予定が空いていた午前中までに終る近場行だったことと、夏前以来の久方ぶりだった為、急遽参加することとなった。場所は東山北嶺は比叡山(848m)。京都盆地東辺に住む者にとっては、大文字山同様、身近で目につく存在である。

朝7時頃、登山口である修学院は音羽川畔を出発し、古の延暦寺参道「雲母坂(きららざか。雲母越)」とされる登山道を上った。快晴だが、樹林と秋らしい乾燥のお蔭で順調に進む。時折樹間から見える市街・緑林の眺めも、また中々なものであった。

客なき静けさ。西塔そして浄土院

そして1時間程して山頂直下のケーブル駅に到着した。今日はここから延暦寺の西塔(さいとう)地区へ向かう。にない堂や転法輪堂(釈迦堂)等の諸堂が樹間に現れる。初めての訪問ではないが、他客を見ない朝の静けさが新鮮である。

写真は、その中で特に印象深かった「浄土院」の前庭。宗祖最澄の廟所という山内でも特別な場所であるそこへの感想は、正に「清浄」の一言。塵芥・雑物が無きことは勿論、門扉・外塀に至るまで注がれた繊細な美意識が、その印象を揺るぎないものとしている。

この内奥では、今も12年籠山の修業僧が生者への奉仕の如く、宗祖に対する食物(じきもつ)供奉(きょうほう)を続けているという。前庭の白洲には、その、静謐かつ連綿たる営みを象徴するかのような、大いなる深淵の如き渦紋(かもん)がしるされていた。

そして、また来し道を戻り山を下った。時間や行程的には実に淡然たる山行であったが、前とは違った趣や感慨が得られた。元より、朝が苦手なので独行ではまず行わない時間設定である。声をかけてくれた人には重ねて感謝したい。

posted by 藤氏 晴嵐 (Seiran Touji) at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 紀行
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/19160934
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック