
寒波・大雪一週後の近山
先週に続き、また雪山へ。
今回はより近場で、独りで行う個人鍛錬のようなものであった。
先週の寒波と大雪で近山の雪もかなり補給された筈だが、一昨日からまた気温が上り、今日は京都市街で18度超えの予報が出ていたので、融ける前に確り雪を踏みたいと思った。
朝車輌にて向かったのは隣県滋賀西部の比良山脈。その東麓から、気が済む場所まで行くことにした。何やら無計画な感じだが、雪が目的で、その状態が解らないため致し方なし。
上掲写真 すっかり雪が融けていた登山口下の車道向こうに覗く、雪を纏う比良山脈の峰。

意外にも登山口駐車場手前に残雪があり、用意した車輌が雪装備ではなかったため少し下まで下る(鉄鎖はあったが短距離のため使わず)。どこの空地も一杯だったが、ちょうど帰る人に声をかけられ、停めることが出来た。用意して上の駐車場を過ぎると、意外と場内の雪は少なかったが、この様に車自体は多かった。最近いつも車が多いことを怪訝に思う。山で見る人との数が合わないためである

駐車場から林道を少し登ると、ご覧の通り、確り雪が現れた。標高400m超付近か。但し、連日多くの登山者で踏み固められているため、踏み跡を辿る限りは足をとられることはない

間もなく林道横に冬季登攀の訓練地として名高い「堂満ルンゼ(堂満岳山上へ続く急斜溝)」が行く筋も現れた。確り雪は付いているが、ここ数日の高気温の為その状態は微妙である。丁度ルンゼの一つから大人数のパーティーが降りてきたので話を訊くと、やはり上部は融解して滝のようになっているという。そのため中断し下山してきたとのこと。今日はこのあと更に気温が上る予報なので、雪崩や落石の危険からも賢明な判断か

青ガレ上から峠
やがて川沿いの林道と歩道が終り、沢向こうに青ガレの難所が現れた。
かの寛文震災(1662年)によるものか、青味ある大石が急斜に連なる崩落地で、登山道はその中に続く(写真左端)。ただ、確り雪があるので、個人的には無雪期より登り降りし易かった。
アイゼン(靴底氷雪爪)は早めに装着していたので、そのまま登る。ただ、これから峠までは雪崩・落石の危険もあるので、抜かりなく……。

青ガレ上の登山道上から見えた堰堤下の氷。氷瀑のように流水がそのまま凍ったものと思われた。朝からプラス気温で登坂も暑いくらいだったが、やはり山中は別世界のようである

青ガレ上の沢沿いの道を進み、峠に近づく。雪は確りあるが、気温上昇と陽当たりのためか、麓より緩み気味となった

峠から第二位の高所へ
そして金糞峠(かなくそ・とうげ。標高877m)着。
銃照準器からの眺めの如く、切れ目向こうに琵琶湖が見えたが、水蒸気か黄砂のためか、終始曖昧模糊であった。

暑さと冬装備の重さから峠で休息するつもりだったが、中高年の団体が広く占拠して食事中にもかかわらず不潔不快な話に興じていたため通過。昨今外人のマナーが問題になっているが、日本人年配者でもこの通りなので、未来暗澹たる有様である。気を取り直して峠向こうに下ると、この通りの深雪地帯に。積雪は1m程か、気温も一気に低くなり、簡易計は零度を差した。標高が高い日陰の谷なかなので、他所とは事情が違うようである。ただ、道は変わらず踏み固められているため、難無し

峠裏の沢筋の道を進み、やがて尾根の登坂に入る。台杉等の大径針葉樹の森で、雪の急坂が延々と続く。ただ、ここも踏み跡付近の雪は固く、ワカン(輪かんじき)を出す程でもなし

長い急登を詰め、明るい天然林ある山上へ。ここも、気温と陽当たりの所為か、標高の割に雪が緩い

程なくしてコヤマノ岳(標高1181m)着。比良山脈第二位の高所である。完全な雪山景だが気温は高く、雪質も微妙である。さすがに暑く疲れたので、ここにて小休止を入れることに。時折陽が射してきた

最高所へ
金糞峠で左折して堂満岳(標高1057m)に登頂することも考えたが、標高的に雪が少ないと想われた為ここまで登ってきたので、この際、山脈主峰で最高峰の武奈ヶ岳(標高1214m)まで登ることにした。
コヤマノ岳の向こう下で見えた写真の山容も、この通り、確り雪がありそうである。

少し双耳峰的な趣ある武奈ヶ岳山頂の右側が山頂だが、この通り、そこには多くの人が見えた。丁度昼時の為か

左側にはこれから山頂に立つべく雪坂を登る登山者の列も

また、左右の頂部の間には巨大な雪庇の姿も。先週・先々週等の寒波で育ったものとみられる

そして、私自身も程なくその山上へ。卓越風が当る山頂西面は東面の巨大な雪庇形成に反し地面が露出していた

最高峰は晴れのち……
比良山脈最高点・武奈ヶ岳山頂着。駐車地から丁度3時間の行程であった。折よく晴れ間も増えてきた。

武奈ヶ岳山頂からの眺め。完全な雪山景。空は晴れてきたが、正面の釈迦岳右に見える琵琶湖と沖島等は変わらず曖昧模糊であった

こちらも武奈ヶ岳山頂からの眺めだが、西方は丹波高地(京都北山)方面。足下の地面が露出しているので、それ程冬山的に見えないが

しかし、程なくまた雲が多くなってきた。これは山頂横の雪庇と彼方の蓬莱山(標高1174m)等の眺め
温暖ながらも多雪の山下る
さて、山頂の雪上で麺食を食したあと、元来た道を辿り、2時間弱で下山して無事帰宅した。
今日は終始温暖で、ワカンを履いてラッセル(深雪開路)するようなことはなかったが、確りした積雪と雪景色を体感出来てよかった。
