2009年10月17日
遥遠的敦煌
大陸列車行3日目。曙光に内陸極乾地現る
上海をたった列車は、どこでどうなったのか、2時間半以上の遅れを出しながら3日目の朝を迎えた。6時半に敦煌最寄駅である、柳園駅に着く予定は崩れ、時は既に7時台となっている。
他の乗客が未だ眠りから覚めぬこの頃、荷物をまとめ下車の時を待つ。窓辺には鈍い紅色をした遅い曙光が、見渡す限り無人の荒野を染め始める。上海から西へ3000キロ強。内陸極乾地帯の現れである。
車内の気温もまた、上海やその近郊を通過していた時とは比べようにならないくらい冷え始める。上下の服を足し、ただひたすら時を待つ。
朝日を受け、その年老いた山襞を見せ始めるゴビ(礫漠)中の不毛山地
甘粛省最後の山地で、この先には、かの西域、「新疆自治区」が待ち構えている。同じく列車車窓より。
そして、9時に柳園駅に到着。下車し、駅前で待ち受けるミニバスに乗り換え、敦煌を目指す。最寄駅といっても、130キロも離れている。しかしゴビ中の一本道で、信号などの煩いはないので、1時間半程の車行となった。
写真はまさにその敦煌。古代も現代も敦煌唯一の水源である「党河」より、かの「鳴沙山」を眺める。色合いが白けているのは、砂が飛んでいるからである。
遥かなる敦煌――。実に十年近い時を経た再会である。早速その「特産」砂塵の洗礼を受けることとなった。
砂に煙る敦煌市街。時間は昼頃なのだが、この通り
宿を決めてから早速郊外調査へ出たかったが、見通しが悪く、方向を見失う危険もあるので、諸事の下調べの日とすることとした。
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