
補修好日。金継ぎ会開催!
11月最後の日曜日。告知通り「継会」が開かれた。日本の伝統的陶磁器補修法「金継ぎ(金繕い)」を学び、体験する、この継会。僭越ながら、講師は私(経験約10年。但し本漆ではなく揮発溶剤配合の類似塗料「新漆」使用)が担当することとなった。
さて、左京区某所に集まった外国人見学者1人を含む、数人の参加者により会は始まった。作業の出来や、参加者の身体状況を左右しかねない低気温もなく、先ずまずの補修日和であった。
上掲写真: 陶器の割れ面に「透漆(すきうるし)」を塗布する参加者。顔料を含まない透漆は接着性が高い為、割れの接合や、にゅう(ひび)への流し込みに使用される。これは、希釈や乾燥のやり方こそ違えど、基本的に本漆を用いる作業と同じ方法である。

割れや欠けを透漆で接着した陶器
乾燥に1週間程かかるので、重みがある箇所は、ズレないようにセロテープ等で固定する。
金継ぎ主材「透漆」と「赤漆」
手前の器の補修箇所の一部に見える赤色は「赤漆」。赤漆は、酸化鉄顔料(ベンガラ。無害)を含む為、接着力には劣るが塗膜の強度が増す。故に、接着部以外の、傷や打痕箇所等の隠蔽に用いられる。これも、基本的には本漆を用いる作業と同様である。
つまり、本漆、新漆に拘らず、金継ぎ作業では「透漆」と「赤漆」の2種が、主材料となる。

折れた把手部分の接着
長い乾燥時間は高耐久性への「助走」
荷重がかかるこの様な箇所の補修は、透漆の接着力のみには頼れない。よって、更なる処置が必要となる。しかし、今日の作業はここまで。先ずは接着が完了する1週間後まで待たなくてはならない。時間がかかるが、これが、合成接着剤の類を凌ぐ耐久性を発揮する「助走期間」となる。

金継ぎ(接着)作業に集中する参加者
細かい作業だが、本漆に比して扱い易い新漆を用いた作業は意外に楽しめる。気づけば、参加者皆が熱中して、会場が静寂に包まれる場面も見られた。
「継会第2回」予告
さて、継会は作業継続の為、次週日曜(12月5日)にも行われることとなった。次回参加の人は、乾いた箇所の余分な漆を削り取る為のカッターや彫刻刀等を持ち物に加えて頂きたい。
なお、その日は、金継ぎ以外にベンガラと煮亜麻仁油を用いた町家の古式塗装実験・作業も行う予定なので、以前興味を表明していた人などは連絡を……。
