2011年09月12日
中秋月会
繋ぎ企画?「月会」初開催
今日は中秋十五夜(旧暦8月15日)。秋の満月を祀り、めでる日である。平日ではあったが、そんな特別な日に因んで、観月の会「月会」を初開催した。
実は、山会参加希望者から以前よりリクエストがあった為そろそろ山会を行いたかったが、強烈な残暑の延長に因り、出来ずにいた。そうこうするうち、10月の野営会も近づいてきたので、この月会は「代替的」「繋ぎ」的企画としての役割もあった。まあ、山会を内包する、主宰の「京都民俗地理会」の企画としても相応しい行事であり、以前から機会あれば行ってみたい、と思っていた企画ではあった。
画像は、月会の主たる催しである「月見団子づくり体験」後、座卓に飾られた団子と薄(芒、すすき)。誰もが初めての体験であったが、中々上手く、そして美味しく出来た。薄は、暑さで開花が遅れていた為、近場での入手が困難に。買うのも芸がないと思い、前日の日曜に河原を探したが、結局見当たらず、賀茂川源頭近くの深山(みやま)まで足をのばして漸く確保したものであった。
雑草とはいえ沢山採るのも気が引けたので、少しだけではあるが……。
涼みが勝る猛暑の観月
夕方から準備をし、19時頃から参加者を迎える。そして、月見に因む、また秋に因んだ料理にて軽く酒食を採った後、観月の為、皆で賀茂川の河原へ。
昼遅くから曇りとなり、市街の一部ではかなり強い雨も降ったことから、空模様を心配したが、初めこそ多くの雲が見られれたが、やがて鮮明な月見が可能となった。
画像は、その観月当初に見られた雲間の名月。原画から若干トリミング(部分切除拡大)している。まあ、これはこれで、雰囲気があって悪くはないのではあるが。
実は、空の状態より問題だったのが、「暑さ」であった。昼間35度前後、そしてこの時間になっても30度近い気温であった為、秋の企画としては身体的・心情的に苦しいものがあったのである。季節的には盆辺りと同様であろうか。だとすれば、一月以上の遅れである。
それは、本来は涼しい筈の河原にても同じであった。画像の如く、参加者の中には手足を川に浸して寛ぐ人も。どちらかというと、観月より涼みの方が勝った感じか。良く見れば、周囲他組の多くにも同様が見られた。
一応鮮明に観賞出来た月の様子も掲載しておこう
1240万画素のカメラに付けた450mm(35mm版換算)相当の望遠レンズ画像を画素等倍で切り出した「兎の餅搗き」部分。耳を右にして横転した姿となっているが、身体全体と、左下辺りの「臼」にのびる腕(杵?)部分を認めることが出来る。その「見立て」に納得するには、古人同様の想像力が必要だが、これくらい拡大されれば、かなり判り易いのではなかろうか。
私自身、小時、肉眼観察では何度説明されても判らないクチであった(笑)。
大人も盛り上がる月見団子体験
さて、河原での暫しの観月後、一同また屋内に戻って、本題である団子作りに。とはいえ、一から作るとなるとさすがに時間がかかるので、夕方準備した生地をまるめてもらい、同じく用意した餡やタレと共に食べる、という方法を採った。
日時柄、子供の参加はなく大人だけであったが、意外と盛り上がる。
ニューヨーク在住の墨人(兼愛説を説く人ではない。笑)建築家R氏も、興味深げに月見団子作りと、その賞味を初体験
有意義に終了。次の名月は野営会当日
こうして、名月を楽しみ、団子を作り食べつつ皆で語らう夜は更けていった。「繋ぎ」的なものとして開かれた地味な企画であったが、予想以上に楽しめ、また有意義な集いになったのではないかと思われた。
事前に打診があったにも拘らず合流出来なかった人等には申し訳ないが、また次の機会でも利用してもらいたい。そういえば、今秋の野営会は10月9日、10日を予定しているが、奇しくも9日の晩は陰暦9月13日の所謂「十三夜」。今回の十五夜と並ぶ、名月観賞の日である。
これも1つの機会なので(団子を作るかはともかく)、検討をお願いしたいところである。