2019年08月21日

残暑収豆

京都の自宅町家の奥庭菜園で栽培した、無農薬・天然植物性肥料使用の枝豆

不出来ながら……

盆明け以降も暑さが続き、今日も猛暑日超えとなった。ただ、秋雨の影響か、曇天や雨が多くなり、日射が無い分、幾分マシには感じられた。

今日は予てより気になっていた菜園の枝豆を収穫。極力実を肥えさせようとしたが、そうなる前に葉の色が変わり始めたので、仕方なく収穫を急いだのである。

写真は、その菜園産枝豆。8苗程からあがった、ほぼ全量であるが、量も少なく、大きさも小さい。わざわざ紹介するほどでもないと思ったが、ここ暫く菜園栽培の記事を上げていないので、その継続を示すため紹介した。


塩もみして茹でるのを待つ、京都の町家奥庭の菜園で栽培した枝豆
塩もみして茹でるのを待つ枝豆

因みに、塩ゆでしたその味は意外にも甘味があり、美味であった。そうなると、尚更その量的・外形的不出来が気になった。

完全無農薬・国産植物性肥料のみのノーガード農法なので、ある意味仕方ないが、次はもう少し工夫して収量を増やしたいと思う。

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2018年09月03日

菜園凶暑

暑さで不作となった、京都の町家菜園の収穫(茄子・枝豆・茗荷・ピーマン・鷹の爪)

我が菜園も世間同様か

久々に菜園の話題。

今年も春から準備して色んなものを育ててきたが、初夏収穫の香菜と馬鈴薯の豊作を最後に、猛暑の影響を受け始めた。

比較的暑さに強い茗荷や里芋も葉先が枯れる程で、実の成らないものや、そもそも発芽すらしないものが続出した。影響を受け難かったのは、ニラとエジプト伝来のモロヘイヤぐらいか。

原因は暑さと水分不足かと思われる。雨なら7月の豪雨時にとんでもない量が降ったが、その後は夕立すら来ない状況が続いていた。そして40度近くにも達する連日の猛暑。途中2度の台風もあったが不足を補えた観はない。

お蔭で、連日2度以上大量の水を撒くことを強いられたが、それでもすぐに方々乾く有様であった。

世間でも、野菜の値段が上がり、モロヘイヤがホウレンソウの代用にされるなどといった、同様の動きがみられた。

写真は、そういった状況下での本日の収穫。千両茄子は立派だが、漸く出来た一つ。その他、枝豆や茗荷、ピーマンも小型で量も少ない。鷹の爪も色はいいが小さめか。オクラを採るのを忘れていたが、それも今夏は成長が遅かった。

こういうことも偶にあるのか、これから良く起こるのかは分からないが、残念なことである。

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2017年11月23日

芋頭秋穫

京都市街東部の町家菜園の収穫に際し切り取られた色艶のよい里芋の葉と茎

今年は豊作の見込み有り?

ここのところ、またご無沙汰の菜園。

冬の農事仕舞いの時期なので仕方ないが、まだ一つ二つは収穫するものがあった。それは里芋である。一昨年初めて植えた際は大して獲れなかったが、今年は葉も大きく育ち、見込み有り気であった。

まだ青々としており、侘び風情の秋庭中央にて貴重な生気を供していたので躊躇われたが、霜が本格化する前に収穫しなければならないとのことなので、今日収穫することとなった。


上掲写真: 里芋の収穫に際して切り取られたその葉。かなり数が減っていたが、戯画の如く、傘に出来そうな程の大きさと色艶を保っていた。茎の「芋茎(ずいき)」も食べられるらしいが、今回は手が回らず挑戦はしなかった。葉は順次更新されていたので、もし来年以降欲しい人があれば知らせてほしいと思う。


京都市街東部の町家菜園で収穫された1ポット分の里芋

そして掘り出され、分離されたのが写真の里芋であった。

茎がある大型のものは所謂「親芋」で、これが葉の元ととなり、周囲に子芋を実らせる主部となる。品種により食べられるらしいので、一応収穫。

子芋は比較的大きく、幼児の拳大程のものもみられた。春実験的に買った1苗、即ち1ポット分の収穫なので、同じ条件の一昨年の収穫に比して悪くない。今年は比較的土が良かったからか。

数苗植えれば冬の自給に適いそうなので、来年は是非そうしたいと思う。


京都市街東部の町家菜園にて晩秋に育つ香菜(パクチー・コリアンダー)
皆の期待も高い、香菜(パクチ―、コリアンダー)もただいま生育中

不作の挽回願うも……

残りの野菜は、春収穫した残りから自然に生じたジャガイモや香菜等か。今年は色々と不作だったので、色々準備して挽回したいとも思うが、連作の問題等々、中々難しい。

本来は今までで観察出来た、ここに適した野菜の量産を目指した方がいいのかもしれないが、まあ、思案中である。

因みに、今日の表題の「芋頭(うとう)」とはサトイモの芋の部分のこと。漢語でも「里芋」そのものを指す語なので、漢字表題に合う語として採用した。

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2017年10月15日

秋菜製餅

北海道から届けられた、底部が尖る品種(ダークホース?)の自家製南瓜(かぼちゃ)

先日到着の秋野菜を整理

先週、野営で家を留守にする直前に荷物が届いた。

馴染みの配送員氏が一度在宅を確認しに現れ、その後、重そうに持ってきたのが、大き目のその段ボール箱であった。送り元は北海道。中身は野菜であった。

妹の婚家が送ってくれた恒例の秋野菜の詰め合わせである。有難くも毎年頂いているが、今年は新じゃが2種と南瓜の3品が詰められていた。

野営からの帰宅後、馬鈴薯から徐々に使用していたが、落ち着いた今日、改めてその整理や南瓜の切り分け等を行ったのである。


上掲写真: 北海道から届けられた自家製の南瓜。底部が尖っているので、「ダークホース」という品種のものであろうか。


京都の町家縁側で段ボール箱から仕分けされる北海道産秋野菜(男爵芋・メークイン・南瓜)と栽培・発送者の義母の書きつけある仕切りの北海道新聞
仕分け中の道産秋野菜。丸い男爵芋は半分取り分けた後の残り。仕切りに入れられた新聞は勿論、北海道新聞で、栽培・発送者である義母の「お元気ですか」との書きつけがあった。「はい、元気です」と黙して返す(笑)


男爵芋を加熱してボール内で潰し、バターと片栗粉(馬鈴薯澱粉)を加えてまとめた、北海道名物「いももち(芋餅)」の生地

さて、南瓜を切り分けて一先ず保存したあと、ちょっとした調理に入る。男爵芋を手にして、加熱した後、写真の如くボール内で潰してまとめる。

その際添加したのはバターと片栗粉(馬鈴薯澱粉)。さて、何が出来るのやら……。


俎板上に切り分けた、北海道名物「いももち(芋餅)」の生地

そして、次は写真の如く男爵芋の生地を棒状にして切り分ける。打ち粉がなくとも意外と貼りつかないが、かなり弾力があり、少々成形しづらい。


フライパンに肥後細川家の家紋の様に並べられて焼かれる、北海道名物「いももち(芋餅)」
肥後細川家の家紋ではありません(笑)

その後、それを鉄板に並べて弱火でじっくり両面を焼き……。


砂糖醤油を絡めて完成した、北海道名物「いももち(芋餅)」

香ばしい名物完成

もっちりと膨らめば、最後に砂糖醤油を絡めて出来上がり。

香ばしい醤油色で皿上に置かれたのは、北海道名物「いももち」であった。彼の地の、開拓時代からの保存食・おやつである。

昔、現地のラーメンに添えられていてその存在を知って以降、好物となっていた。そして、一度自分でも作ってみたいと思っていたのである。

今現地では、おやつとしての役割が重視されるのか、総じて生地にも砂糖が入れられ、タレもみたらし風だが、今回はおかず風に辛めにしてみた。

手前味噌ながら、作りたてということもあり美味い。たまにこちらでも市販品をみかけるが、弾力や香ばしさが違う。生地を冷凍して保存すればいつでも食べられるらしいので、次は多めに作って備えたいと思う。

とまれ実験は成功。お義母さん有難う!

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2017年10月03日

糖果成熟

夕方、京都市街東部・銀閣寺橋から見た、大文字山頂から昇る秋の月

中秋近し

10月となり、早3日。

昨今、日の入りが随分早くなり、日没後も急に暗くなるようになった。迫る宵闇に追われるように歩く夕方の山辺にて月の出を見る。

それは、山の端より昇る大きなものであった。まだ満月ではないが、秋の気を射通す強い光を放つ。そういえば、中秋の名月が近づいていた。


上掲写真: 夕方、大文字山頂より昇る秋の月。


骨董の塗膳とガラス鉢に盛り付けた、手作り「日向夏ピール」

秋夜に日向夏ピール調理確立

その夜、昨日仕込んでおいた調理の仕上げを行う。日向夏蜜柑の皮を使ったピールづくりである。昨晩調理して冷まし、砂糖を化粧がけして乾燥させていたのであった。今晩は、殆ど片付けるくらいであった。

材料は春に出た日向夏の皮を冷凍保存していたもの。煮詰めて水分を飛ばすのに時間がかかるため、涼しい時期まで延期していたのであった。そして昨晩、中秋も近づく確かな秋到来をみて一気に仕上げたのである。

些細なことながら、またも紹介するのは、今回で一応調理法が確立されたため。砂糖と炒めるだけの簡単なものだが、乾燥具合等色々あって奥深い。今回はこれまでの経験を基に一応自分なりに納得出来る仕上がりが得られた。その要点は以下の通りである。


・実を食べて生じた皮は、すぐに密閉容器で冷凍保存し、貯めておく。
・一晩の水さらしは冷蔵庫で何度か行う。
・風味保護のため茹でこぼしは行わない(エグミは数日で減少)。
・色のくすみや味のクセをなくすため砂糖はグラニュー糖を使用。
・砂糖の量は、さらし後に水を切った皮重量の半分くらいまで。
・乾燥は厚めの鍋内で煮詰めたあと、更に炒めるようにして行う。
・天日干しやオーブン乾燥は色や風味の劣化原因となるので行わない。
・完成後に進む乾燥を考慮し、水分は少し多めで仕上げる。


このような感じか。以上、自分の備忘を兼ねて掲げておくので、ご参考あれ。このやり方で上手くいったとか、報告頂ければ嬉しいかも。


骨董の塗膳とガラス鉢に盛り付けた、自作「日向夏みかんピール」の接写
自作「日向夏ピール」の接写。正に手前味噌だが、一応最高傑作となった。次は形状、即ち切り方を工夫してみたい

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2017年07月17日

夏菜試食

切断調理が済み皿に置かれた、京都の町家菜園で獲れた茄子・玉葱・伏見唐辛子・万願寺唐辛子

菜園の夏野菜は?

暫しご無沙汰の菜園収穫。

今年は害虫に派手にやられて不作気味だったが、夏野菜も少しは獲れた。写真の茄子と伏見&万願寺唐辛子がそうであるが、テントウムシダマシ(ニジュウヤテントウムシ)との壮絶な攻防となった茄子は一つのみとなった。

因みに、玉葱も以前紹介した菜園産である。


古い飯籠で保存される、京都の町家菜園で獲れた小玉ジャガイモ
小玉ながらも量は獲れた菜園産ジャガイモ

葉が全滅したジャガイモの収穫状況

その他、最近収穫できたものではジャガイモがあった。本来なら梅雨の本格化前に収穫すべきだが、5月の冷涼で成長が遅れ、7月の多雨で収穫時の乾燥状況が得難かったのである。

2日雨がなかった先日に、葉が枯れていた大半の株を掘り起こし、数日暗所で乾燥させたのが写真のものである。これも害虫との闘いの所為か、実に小玉な仕上がりとなった。それでも、ビー玉数個状態の去年よりマシか。

今年は、例年と違い消毒済の種芋を植え、病気にもかからず盛大に成長したが、6月後半からテントウムシダマシの猛攻撃に遭った。油断していたら、知らぬ間に葉が全滅に近い状態となったのである。

茄子がやられたのもこれが発端かもしれない。やはり色々と難しいものである。


京都の町家菜園で獲れた野菜と豚肉等によるカレー粉炒め

収穫物を併せて食し、実験・実践す

まあ、後悔しても仕方ないので、獲れたもの、有るものを一先ず使ってみる。とっさに作ったのは、上記全てを豚肉と共にカレー粉で味付けした炒め物。

小玉のジャガイモは、毒素により中毒を起こすので、捨てるべきとの警告もあったが、構わず丸まま蒸し焼きにしたのち他と併せた。

そして、早速試してみると、若干痺れを感じる箇所もあったが、特に問題なく食せた。

これも実験・実践か。

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2017年06月10日

初夏増虫

京都の町家奥庭にある菜園の茗荷の葉の上で毛虫を捕えるアシナガバチ

諸々の虫増える

春になり、初夏となって気温が上がり増えてくるのが諸々の害虫である。

蚊やムカデ(これは益虫でもある)がその代表だが、これら直接人を害するもののみならず、間接的に害を加えるものもある。

その代表が田畑の農業害虫といえる。農家ではないので、本来ならその害が直に及ぶことはないが、菜園が被害を受ける。これまでのところ、天然国産の植物肥料と無農薬での栽培を続けているので、特にその影響が目につく。

菜園でそれが生じた場合は、基本的には目視駆除となるが、手が回らない時、怠けた時は一種全滅に追いやられることも珍しくはない。これも勉強で、農事の難しさや近代農業の凄さを身を以て感じるところではある。

初見。アシナガバチの捕虫

そんなことで、水遣りついでに今日も害虫の目視と除去を行ったが、育ってきた茗荷葉の上に最近よく目にする葉物野菜を喰らう毛虫を見つけた。

本来なら、茗荷には付かない虫だが、暫くすると葉裏からアシナガバチが伝い現れ、写真の如く、何やら口で整え始めた。巣に持ち帰る為の準備であろうか。

アシナガバチは害虫を捕獲する著名な益虫だが、今までその仕事ぶりを見たことはなかった。菜園内を縦横に飛び回るのはいつものことだが、本当に図鑑通りの仕事をしているのか謎であった。しかし、今日実態に接することが出来た。

しかし、カマキリやトカゲ等でも観察し、実感しているが、到底追いつけまい、害虫の数に。どんどん捕まえてちょうど良いバランスにしてくれれば楽で有難いのであるが……。まあ、有り得ない人の勝手な幻想か。

そういえば、アシナガバチは最近数が減っているらしい。うちの周囲の軒下等に毎年営巣するが、今年は巣を見ない。去年2個あったのヒメスズメバチの攻撃で全滅したことが影響したのか――。

菜園の味方なので、その際はヒメスズメバチの駆除も考えたが、これもまた減っているという。ヒメスズメバチはアシナガバチの幼虫に強く依存して生息しており、連動する関係らしい。因って、手を出すことは控えたのであった。

自然たるもの、色々と繋がっている。それなら、やはり、うちの害虫も上手く調整してもらう術があるのではないかと、また懲りずに考える(笑)。


京都の町家奥庭の菜園で獲れた新玉葱(玉ねぎ)
入梅直前に収穫した玉葱

小玉化する?玉葱収穫

そういえば、先日5日の朝に玉葱を収穫した。日持ちに影響する為、梅雨入り前の乾燥期にそれを終えたのである。その際、写真を撮り忘れたので、今日撮影して紹介する。

ごく少量なのだが、毎年大きさが小さくなっている気がする。最大でも直径10cm未満。肥料はやっているのであるが、根本的に土が痩せてきたのか……。

こんな時は、動物性肥料や、更には化成肥料なぞをどんどん使えば、効果覿面なのかもしれないが、何故かその気にはなれないのであった。

まあ、ここでも農事の難儀や近代農業の凄みを思わされたのである。

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2017年06月02日

入夏得菜

北海道の親類から送られてきた自家製アスパラガスと、町家奥庭の菜園で獲れたエンドウ(豌豆)

北地共々、はや6月

特に記事にはしてなかったが、最近、菜園の豌豆(エンドウ)が収穫盛期となっていた。とはいえ、日産は掌(てのひら)に入る程の微々たるものなのではあるが……。

それはともあれ、今日北海道の親類から同地自家製のアスパラガスが届いた。鮮度が命というので、早速前者と共に頂く。写真はその記念的一写。少ないならが、豆も丸々として良く、アスパラもまた然り(しかり)。

我々西日本も北地・北海道も、共に野菜が実る季節に入ったか。何しろ、はや初夏6月である……。

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2017年05月18日

飾床補修

下方中央に「死に節」がある、元店舗カウンター端材で「置き床」に使う、厚い杉の一枚板

置き床補修

今日は久々の木工紹介。

とはいえ、作業が完了したのは先月のことであった。仕上げに施した植物油の乾き等に時間がかかったため、完成の日が定められず、そのままとなっていたのを、漸く今日紹介することとなったのである。

行ったのは、客間の「釣り床」下の畳上に置いていた「置き床」名目の杉板修理。友人から頂戴した分厚い良材であったが、残念なことに穴を伴う「死に節」が幾つかあった。これを埋めることと、水染みの恐れがあった白木表面に乾性油がけをすることを目的としたのである。


上掲写真: 立てかけた置き床材。凡そ90cm×40cmの大きさで厚みは6cmある、店舗カウンターの端材である。下方中央に見える色の濃い場所が「死に節」箇所。裏面まで続き、更にもう一箇所あった。


刻苧漆で埋めた、杉無垢板の「死に節」

刻苧漆と桐油にて

節埋めには、伝統的な天然素材「刻苧漆(こくそうるし)」を使用。

本漆に小麦粉と水を合わせたもので、単純ながら伝統接合材のなかでは最強の接着力と強度をもつものとされる。ただ、調合を失敗すると全く役に立たなくなる恐れもあった。

そのため、以前は敢えて避けていた工法であったが、近年ネット上で詳細な調合法が紹介されるようになり、その会得に成功したため、多用することとなった。実に有難い限り。

写真は刻苧により埋められた「死に節」。輪状の複雑な形状であったが、完全に埋めることが叶った。手順としては、紙テープで周囲をマスキングしてから刻苧を埋め込み、ラップで均して乾燥後に削り平滑化する。


刻苧漆で埋めた、裏面と繋がる杉無垢板の「死に節」
表面と同様に埋められた、裏面に続く「死に節」

「死に節」補修後、全体的に乾性油の「桐油」を塗布して水染み対策(防水)とする。

乾燥後に再度塗る、2度塗り仕上げである。しかし、最初に記したとおり、当初は気温が低かったため、乾きが悪く、時間がかかってしまった。これもまあ、教訓である。

また、色変化が最も少ないとされる桐油だが、やはり濃いめの仕上がりとなり、好んでいた白木の風情は失われた。これもまあ、仕方あるまい。

とまれ、全てが完了したのが、初めの画像の姿。色のことはあったが、やはり「死に節」も埋まり、外見的には良い具合に落ち着いたのであった。

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2017年05月17日

糖果手工

香り高い日向夏ピール作りのため、湯通しせず1晩以上替え水に浸けた日向夏みかんの刻み皮を鍋で炒める

意外に奥深い夜半の炒め物

夕食を終えたにもかかわらず、夜遅くに長時間の炒め物を始める。

果物の皮を使ったピール(糖果)作りである。材料は先月紹介した好物の日向夏みかんから出たもの。近年、自分の食用や人に進呈するため恒例的に行っている手工である。

手工といっても、砂糖を加えてひたすら炒めるだけ。料理をする人からすれば、調理の内に入らないものともいえるが、これが中々奥深い。

砂糖の分量や種類は勿論、渋味抜きや炒め(乾燥)等の具合や方法についてのことが、である。

写真は、1晩以上替え水に浸けた刻み皮を炒めているところ。いつもは渋味抜きに茹でこぼしを行うのであるが、今回は香りを保持する為に湯通ししない方がいいとの説を知り、従ってみた。


日向夏みかんの刻み皮を鍋で炒めて乾燥・完成させた、自家製「日向夏ピール」

完成。香りは良いが……

そして1時間近く炒め、写真の如く水分を飛ばし完成させる。

色や香りは中々。しかし、やはり渋味というか若干エグミが残った。水さらし時間を増やした方がいいのであろうか。また、グラニュー糖を使ったが、甘味に角が立つ感じもした。諸本を参考にした、「さらし後の重量比で半量」という量が多すぎたのか。

なお、これを楽しみにしている甥らに送付後感想を訊くと、問題なしとの返答も。何度も作っているので、作り手の感覚が細かくなっているということもあるのか。

実は、これは先月の結果。作業は変わらないが、今日はそれをふまえて準備を変えてみた。即ち、一度茹でこぼしを入れたのである。

結果は、やはり香りは大幅に減じ、色も赤黒くなってしまった。完成度としては先月が上か。今日の画像をそれにしたのはその為である。ただ、今回は砂糖を三温糖にして量を3分の1にしてみたが、グラニュー糖であればこれくらいでいいのではないか、との経験則の如きも得た。

やはり、簡単に思えて、やるほどに難しいものである。

なお、これまでの実験により、乾燥は最後まで炒めきることが最短・最良ということだけは判明させている。諸本には天日干しやオーブン入れ等も紹介されるが、基本的にそれらでは無理であった。

以上、興味ある人はご参考あれ……。

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2017年05月16日

近来菜園

京都市街東部の町家奥庭の菜園で収穫した美味い菜(便利菜)と韮(ニラ)

長引いた冬の影響あれど

そうえば、ここのところ菜園の様子を報告していなかった。

別にやめたという訳ではなく、毎度の如く地味には続けていたが、特に新しいものの栽培を始めたとか、収穫出来たという新味に欠けていたので、後回しとなっていただけである。

今年は冬後半からの寒さが長く続いたので、春野菜の成長に影響が出た。しかし、それでも香菜(コリアンダー・パクチー)などは世代交代で土地に馴染んできたのか、盛況を見ることが出来た。

写真は、それら調子の良い野菜のその他の例。大きな葉が「うまい菜(便利菜)」、細い葉が「韮(ニラ)」である。玉葱やレタス等は育ちが悪かったり、生育が遅れ気味である。

あとは、去年連作障害で散々となったエンドウを別所で春植えしたものが花をつけ始めた。こちらは、少しは期待できそうか……。

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2017年02月19日

修理電熱

バイク用グリップヒーターの故障原因として疑われたスイッチ(右)と、防水カバーを付けて用意した交換品

二輪のまち京都

昨今、京都はよく自転車のまちと称される。

市街主要部の大半が平坦で、その規模も過大ではない為、自転車の利用に適しているからである。

しかし、そこにもう一つ加えたいことがある。

それは、自転車だけでなく、他の二輪、即ちバイクのまちということである。化石燃料は使うが、小型車なら四輪に比べて排気量が格段に小さく、それでいて市街全域を苦も無く走破出来るからである。

特に旧市街的な街の中心部等は、道が狭いにも拘わらず交通量が多く、恒常的な渋滞を生じさせている。本来は便利な筈の四輪車も忽ちこれに絡めとられ、身動きもままならない。

因って、その合間を抜けることが出来、駐車場所にも然程困らない二輪は、京都では、ほぼ最速・最至便の交通手段となる。

為に、それを愛用する人は多く、私もその一人であった。

「頼みの綱」壊れる

しかし、言わずと知れたその弱点は天候である。雨風は無論、夏の暑さや冬の寒さがその乗車を難儀にした。特に今頃の寒さはライダーをして最も運転から遠ざけるに十分な理由を成している。

だが、私は比較的その難儀を思わず利用を続けていた。それは、ハンドル部分にヒーターを仕込んでいたからである。即ち「グリップヒーター」という装置である。

毎年冬になる度に人から気の毒がられたり感心されたりしていたが、実は反則技を用いていたのであった(笑)。

ところが、先日の最も寒い晩にその故障が判明した。

厚手のグローブをしていたが、かじかむ寒さである。普段のヒーターの有難さを痛感したのは言うまでもない。ということで、暇をみて、その修理を行うこととなった。


上掲写真: グリップヒーター故障の原因として真っ先に疑われたスイッチ部。非防水だったので、雨水侵入による接触不良を疑い、新しいものに交換し、更に今後の対策として防水カバーまで取り付けた。


バイク用グリップヒーターの故障原因として疑われ交換したスイッチと、半田ごてで溶けた端部が適当に繕われたケース部分
交換されたスイッチと、溶けた端部が適当に繕われたケース

最初の2作業

先ずは先週末に最初の作業を行う。スイッチの入り切りで改善されることもあったので、その接触不良を疑い、取り外して接点復活剤等で対処したのである。しかし、その安易な姿勢が良くなかった。

一度は改善がみられたかと思われたが、結局また不具合発生。よって、後日スイッチ自体を交換することとした。元々密閉型で接点の清掃が困難なタイプだった為である。

しかし、それも効果なし。それどころか、横着して養生をせず、半田ごての熱でスイッチケースの端を溶かす二次災害まで起こしてしまった。

原因判明

ここで漸く真面目に原因探求。ハンドルグリップに巻くヒーター部を取り外して抵抗値を測定すると、不安定な値から無限大までの振幅が現れた。

断線である――。

当然、最も起こり得ることとして考えてはいたが、取り外し等が面倒なのと、思い込みにより、後回しにしてしまった。この様に、物の修理は往々にして裏目となることが多い。それを知りつつ、楽をしようとするのは、やはり自家用故の気の緩みか。

電線を確認すると、その中途ではなく、ヒーター根元の半田付け部分での疲労断線であった。脆そうに見えた細い線は意外にも丈夫なものが採用されており、それ故に接続部にストレスがかかったのであろう。

半田が付かず

早速電線を外し、端部処理をやり直して溶接したが、何故か付きが悪い。

半田ごての熱が足りないのだろうと思い、時間をかければ何とか付いたが、今度は熱でヒーターカバーの一部に穴が開いてしまった。これもまた、ヒーターを引き出して作業しなかった横着故の二次災害である。

それでも、何とか防水処理をして作業を完了させた。しかし、はじめは効いていた温熱もすぐに生じなくなった。そこで漸く気が付いた。

ヒーターからそのまま延長された接点の素材が、銅ではなく半田の付きにくいものではないか……。良く考えればヒーターは抵抗器の一種なので、抵抗値が低くく、耐久性もない銅箔が使われる訳がない。

これも、ヒーターの表面がプリント基板同様の銅色で覆われていた為の思い込みであった。

いやはや恥ずかしい限り。久方ぶりの半田づけなので、少々感が鈍っていたようである。


バイク用グリップヒーターのヒーター接点修理の為に用意したステンレス用半田とフラックスのセット
難物半田の救世主「ステンレス用半田セット」

また不具合出るも直ぐ対処

そして今日。難物の半田付けを可能にする材料を市街中心部まで買い出しに行き、漸く再修理。

銅箔や純金端子に施すより作業性は悪いが、目論み通り確かな半田付け叶い、修理が成ったのである。

しかし、仮組して試験するも、全く温熱が生じず。抵抗値の計測では間違いなく補修出来ているのだが……。だが、感が戻った今回はすぐに原因を悟る。即ち、反対側のヒーターの異常である。

そこでこれまで不具合がなかった右側のヒーターを点検すると、案の定、同様の断線が生じていた。そもそも同じタイミングで症状が進み、紙一重のところで左が先に切れたようである。


バイク用グリップヒーター修理作業における、フィルム型ヒーター接点への半田付け
フィルム型ヒーター接点への半田付け。この銅箔色に騙された(笑)

無事修理され、二輪に取り付けられた後付けグリップヒーター
無事補修されて二輪に取り付けられたグリップヒーター

冬乗りの楽しみに役立てば

横着をせず、そして落ち着いて順を追って調査していれば、この様な数次に渡る工事にならずに済んだ。何事も「急がば回れ」である。

とまれ、これでまた冬の二輪乗車が楽しみになったのである。

本来、今回の小補修なぞは「手工」分類に入れて紹介する程のものでもなかったが、ネットにもヒーターの半田付けに関する情報が少なかったので、敢えて記事化することとした。

冬乗りの楽しみを知るライダー諸氏のお役に立てれば幸いである。

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2016年11月26日

続古家修戸

硝子障子に代わり京都市街東部の町家居間(客間)に取り付けられた、紙の質感と腰板の木目が良い雪見障子(猫間障子)

町家の建具調整続編

今日は、先日23日の祭日同様、大工さん登場での作事。

実は、先日は工事が午後からの開始となった為、完全に終らせることが出来なかった。因って、その為の再出動であった。

今日は朝9時に開始。前回と違い、建屋に対する工事はなく、新しい建具を調整するだけだったので、無事午前中に終ることが出来たのである。

写真は、前の硝子障子に代わって取り付けられた障子。紙の柔らかさと腰板の木目模様がいい。京間1間半を4枚で仕切るもので、新しいものではなく、以前中古を格安で入手していたもの。

勿論、先日調整した前の硝子障子も、何時でも交換が楽しめるよう、保管してある。


障子下部を跳ね上げガラスを露出させた、京都の町家居間(客間)に取り付けた京間1間半を4枚で仕切る雪見障子(猫間障子)

新建具の実体は……

この障子、実は普通のものではなく、写真の如く、下部が跳ね上げられるものであった。即ち、雪見障子(猫間障子)である。

どうしてこれを欲したかというと、前の曇り硝子の建具だと、冷暖房時に外が見えず息苦しさを感じたからである。これなら熱気・冷気を遮断しつつ(跳ね上がり部には透明硝子あり)採光と庭への視界が得られる。

そう、時により本当に雪見も可能なのである。まあ、ささやかな風流、贅沢といったところか……。

とまれ、敷居の問題等々、課題解決や希望が叶ってよかった。これも、親身に工事に当たってくれた大工さんのお陰である。

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2016年11月23日

古家修戸

交換と調整が完了した、京都市街東部の古家・町家の敷居と建具の修理

町家の敷居と建具改修

祭日の今日、懇意の大工さんが家に来て、敷居と建具の調整を行なった。

春くらいに頼んでいたのだが、先方の都合で漸く今日の施工となった。まあ、こちらも色々と無理をお願いするところなので仕方なく、どのみち年末までに完了すればよいことだったので問題はなかった。

先に掲げるが、写真は作事完了の様。結果、檜を削り出してもらった立派な敷居となった。元のものは入居時より調子が悪く、ガラス戸が中途で外れて危険だった為、一安心となった。

また、歪んでいた各部の水平出しや床下の補強も出来、更に建具の隙間も改善されたので、これからの厳しい季節への備えとしても喜ばしいこととなった。


京都市街東部の古家・町家の敷居と建具修理における虫食い敷居の撤去

可能な限り当初の部材を残すとの方針であったが、元の敷居は下部の大引(おおびき)共々虫食い等で腐食していたので、交換することに。

写真は、先ずはそれらを撤去したところ。根太(ねだ)等の状態から、そう遠くない過去に床の補修がされたようである。


京都市街東部の古家・町家の敷居と建具修理における、敷居や根太等と受ける床下補強の再構築
敷居や根太等と受ける補強を床下に再構築

また、以前の補修が悪かった為に、床板を受ける根太の支えを兼ねた補強を行うこととなった。

当初の予感通り、建具調整の準備だった筈が、何やら大層な工事となってきた。


夕暮れに赤いあかりを灯すような、京都・真如堂の楓紅葉

大工氏に作事を任せて奥で仕事を進めるつもりだったが、難工事ぶりをみて途中より手伝いに入る。

写真は、一度所用で抜けた際に覗いた真如堂の紅葉。どうやら境内盛りを過ぎたか……。


京都市街東部の古家・町家の敷居と建具修理における、特設作業台での檜敷居の最終加工
特設作業台で最終加工される檜敷居

外はすっかり陽が落ちたが作業は続く。路地に設けられた特設作業台ではライトを付けて、ひたすら二人作事。


京都市街東部の古家・町家の敷居と建具修理で、敷居の設置に腕を揮う大工氏
敷居の設置に腕を揮う大工氏

難航するも完了して気分一新

敷居の設置後は、建具の調整。微調整の連続ながら、これが意外と難しい。結局午後13時過ぎから始めた工事は、21時完了となったのである。

とまれ、ガタもとれ、隙間も塞がり、正に気分一新。
大工さんお疲れ様でした。休日遅くまで有難う!

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2016年10月06日

夏果秋賞

小玉以下の大きさながら叩くと意外と音が良い、京都市街東部の町家奥庭の菜園で獲れた西瓜

夏野菜不作年での期待の果実

今年は夏暑くして雨少なく、反面9月からは著しく天気が悪かった。

そんな状況を反映してか、菜園の夏野菜も不振となった。

先ずは、毎年晩酌のつまみくらいにはなった枝豆が育たず、茄子やミニトマトも小さいな物数個のみの収穫であった。そういえば、苦瓜(ゴーヤ)も遂に一つもならなかった。

ただ、暑さに強い、モロヘイヤ・オクラ・茗荷・ニラ・鷹の爪等は例年通りかそれ以上であった。

そんな訳で、今年の夏野菜収穫に関しては、最早諦めの境地であったが、一つだけ今年が初めて、という楽しみがあった。

それは、西瓜(すいか)である。去年の夏に暑気払い用の果実自給を思いつき、瓜類の栽培を企てたが、間に合わなかった。そこで、今年は適期に苗を買い、準備していたのであった。

苦瓜と同じく、壁際の園芸網に蔓を這わせ空中栽培を試みていたが、先月結実しているのを発見。一つのみであったが、元々一株だけの栽培なので、期待は高まった。

しかし、やはり暑さのせいか、直径10cm程まで育つも、その後成長しなかった。一縷の望みをかけて採らずに成長を待ったが、先日蔓の衰えが始まった為、遂に収穫することにした。

写真は、収穫した西瓜。小玉以下と言えるその大きさから、期待はしていなかったが、指で叩くと意外といい音がする。

味の良い西瓜は音が良いとの格言から、また俄に期待が高まった。


青い切子硝子鉢に入れられた、京都市街東部の町家菜園産の、瑞々しい切りたての黄色西瓜
瑞々しい切りたての自家製西瓜

失敗に学ぶ

実は西瓜を収穫したのは今月1日。絵的にも面白いので、暫く床の間に飾っていたのである。しかし、西瓜は劣化が早いことを知り、今日慌てて食すことにした。

情報通り、栽培時に壁で擦れた傷から、いたみが始まっていた。劣化のこと共々、来年の教訓にせねば……。

そして包丁であっさりと割れたその中から、また意外の光景が。なんと黄色の西瓜だったのである。そういえば、苗の札にそう記されていたような気も……。

とまれ、自家製初の果実を食す。売っている西瓜の如きものではないが、優しい甘みがある素朴な触感である。また、味云々より、あの連日の猛暑と日射にこの小さな身と水分を保ったことにも驚く。

生命の不思議、自然の妙といったところか――。

栽培としては失敗であったが、また色々と学習させてもらった気にさせられた。

まあ、また来年頑張ろう!(笑)

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2016年02月19日

梅花竹工

京都市街東部の町家庭から見える、良香漂う隣家庭の白紅梅

梅の香感じ
竹垣作りの続きを


寒さが続くが、知らぬ内に家にいても花の香を感じるようになった。

庭に出ると、近所の庭から覗く白紅の花が。どうやら、方々で梅花が盛りを迎えているようである。厳寒期ながら、春の手配が確実に行われているのか……。

何やら、余所事のように外事情を記しているが、実は病療養中の為であった。週半ばより風邪の症状が出て、中々良くならない。熱等は大したことはないのだが、まあすっきりしないのである。

今日は天気も良く、症状も小康を得たので、庭にて竹垣作りの続きをすることとした。


上掲写真: 隣家庭より覗く白紅梅。満開で、風に良香が漂う。


自作竹垣の端材で製作した、竹垣の渡し竹(横棒)を乗せる受け具

竹垣分離加工

先日、仮完成させていた竹垣。今日はこれを支柱から分離して、自由に取り外せる為の受け具を設置することとした。

菜園や物干しへの通行を考慮した、生活の為の対処である。本来なら、枝折戸などをつけるのだが、竹垣自体に長さや高さが無い為、それ自体を可動させることとした。

蝶番式など、色々な方法が考えられたが、出来れば、何かの作業の為に簡単に撤去出来るのが望ましい為、受け具式を試すことにしたのである。

写真は竹端材を使って成した受け具。これを支柱に固定し、V字の部分に竹垣の渡し竹(横棒)の端を乗せる。


焼杉丸太の支柱に固定され、竹垣の渡し竹(横棒)を乗せた、竹垣端材で製作した受け具

さて、作業自体は短時間で終了。受け具の厚みにより竹垣が乗せられなかった為、半割りに加工し直すなどの手直しが発生したが、加工容易な性質に助けられ、難なく済ませられた。

新たな課題出るも仮終了

写真は、支柱に固定された半割りの受け具に置かれた竹垣。目論み通り、すぐに垣を外せるようにはなったが、その都度立棒が動き、補正しなければならないといった問題も生じた。

各部の結びを強化するか、いっそネジで固定しまうか等の対策が考えられたが、それは次の課題とし、今日は一旦これにて仮終了としたのである。

大した作業ではなかったが、体調上やはり少しくたびれた……。

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2016年02月15日

端竹工作

竹垣作りの竹端材で作った、京都の町家の厠用スイッチカバー

誤動作防止の竹カバー

今日は、ちょっとした空き時間を使って小さな工作を行う。

先日の竹垣作りで出た竹端材を使い、写真の様なものを作ったのである。昭和中期頃に取付けられたとみられる、厠の照明用スイッチ(上部)とコンセント用スイッチ(下部)の、コンセント側に割竹のカバーを付けた。

厠内にあるコンセントにはヒーターが接続されており、人を検知すると自動的に暖気送風が始まる仕掛けとなっている。ところが、外にあるスイッチを、照明用と間違えて触ってしまうと、ただの送風設定に戻ってしまう。その防止の為の装置であった。

不要のものとも思えるが、事情の知らない来客の際に効果を発揮する。事実、先日の節分会でも、ヒーター不作動が頻発したからである。

作業としては、半分に割った竹端材を同じく端材の支柱部に嵌め込んだのみ。水場のコンセントなので、緊急時に、すぐに外せてスイッチを切れるように敢て固定はしていない。

簡単な工作ながら、完成した姿はやはり趣があっていい。表面に鋸刃の傷があるが、退色すると目立たなくなる算段。竹は加工容易で色々と使えるものだと、改めて感心した次第である。


竹垣作りの竹端材で作った、京都の町家厠用スイッチカバーを外した状態
いざとなれば、こうしてパカッと外れる

頭鍛えられる自然素材加工

やはりそう上手くはいかないようで、数日後、蓋が落ちて固定出来なくなってしまった。竹が乾燥し、収縮してしまったようである。

支柱を替えたりするが、上手くいかず、また同様が起こることを考え、蓋裏に薄いゴム板を貼ることとした。これも手持ちの端材利用。

ちょっと反則ぽい対処のような気もするが(笑)。

こうして、簡単そうに見えた作業は日を経て完成することとなった。やはり、自然素材の扱いは容易くなく、奥深いものであった。しかし、同時に頭が鍛えられるような気もした。

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2016年02月12日

小垣仮成

京都市街東部の町家奥庭と菜園を隔てるために自作した、本式・棕櫚縄仕立ての竹垣「四つ目垣」

本式「四つ目垣」に挑戦

今月から始めることとなった庭整備。今日はその第一弾となる、竹垣作りの仮完成を目指した。

先日支柱を立ててから、また設計を見直し、材料を補って準備を進めていたが、それらが揃ったので、一気に進めることとしたのである。

作ることとなったのが「四つ目垣」。造園・作庭の世界では最も基本的でシンプルな形式だが、色々と決りがあってややこしい。

竹の上下・前後に厳格だったり、雨の侵入を防ぎ長持ちさせる為に、上端は必ず節直上を切る等である。それでも、青竹は木材に比して加工しやすく、決り通りの加工を施すと見栄えも格段に良くなるので、難儀という程ではなかった。

難しく奥深い「結び」

問題は、それらを接いで垣を成す為の「結び」である。竹を十字に結ぶには古くから「男結び(いぼ結び)」と呼ばれる結束法が使われている。棕櫚縄(シュロ縄)で行うのであるが、これが難しい。

今時は、ネット動画などで幾らでもその手本を見ることは出来るが、上手く締らない。結び方自体も複雑で、飲みこむのに時間がかかり、多くの縄を無駄にした。

知人のベテラン庭師さんに少し教授してもらったりもしたが、これがなかなか……。結局練習して数をこなし、何とか実用に耐えるようにした。正直、途中で諦めかけたが、これが出来ないと最終的な見栄えに影響するので仕方なかったのである。

結果、手は真っ黒、そして本当に擦り切れて血が滲む程であった。まあ、それでも、まだ緩いのであるが……。庭師さんによると、この道何十年でも、締められない、苦手な人がいる程らしい。

簡素に見えて、色々と奥が深いものである。

天然素材の姿に苦労報われる

まあ、そんなこんなで、漸く仮完成。何度も結び直して、である。切出し作業から換算すると、すぐにでも終りそうな作業に見えたが、そうはいかなかった。まあ、慣れの問題もあるのだろうが……。

因みに、2本並べて結ぶところは、はじめにズレ止めの真鍮線で結束している。これを棕櫚縄一発で固定するのは、今の技量では無理だった為である。

とまれ、完成して何より。このあと、可動式にするか取外し式にするかといった作業はあるが、一旦終了。苦労した甲斐があって、なかなかの見栄えである。拙い物でも、やはり自然素材はいいものである。樹脂柵等で妥協しなくて良かった。少し、苦労が報われた気になった。

急な頼みこみにも拘らず、青竹を提供してくれた友人や庭師さんにも感謝!

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2016年02月08日

冬菜初穫

京都市街東部の町家奥庭に置かれた古い琺瑯盥に入れられた菜園産の大根と金時人参

記念すべき初物

寒の戻りもあり、感覚的にはまだ早いかとも思われたが、立春も過ぎたので冬野菜の収穫を始めた。

初めてだった去年は、そう思って収穫が遅れた為、スが入り、硬くなるという失敗を犯したからである。葉は食べられたのだが、肝心の大根本体が食べられなくなったという、ちょっと手痛い初物であった。

さて、今年の記念すべき、大根と金時人参の初収穫が写真のもの。もちろん、一部を抜いたもので、全部ではない。残念ながら今年も小さい(笑)。まあ、あまり肥料や手間をかけてないので、当たり前か。

少しは進歩?

抜く前は比較的太そうで期待できたのであるが、その下が短かった。まあ、それでも去年よりは太く、僅かながら進歩はあったようである。金時も然り。去年は鉛筆より少し太く、消しゴム並みの長さ(笑)だったので、かなりの進歩か。

夕方、友人宅に寄った際、この記念的収穫の一番形の良いものを進呈した。僅かな進歩の事など知りようもないスーパー帰りの友に若干苦笑されるも、有難くも収めてもらたのであった。

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2016年02月06日

外構事始

町家奥庭と菜園を隔てるための自作竹垣の支柱用焼杉丸太と、そこに張られた横渡し竹の水平目安の糸

作庭準備

今日は庭の竹垣作りの準備を行う。

縁側前の庭と菜園をそれで区切って、手前側を居間の坪庭と化す為の準備作業でもあった。今年は、これまで手が付けられなかった、庭の整備を実験的に推進する予定。

これまでは古家の屋内改装に挑んできたが、今年からは外構も自分で出来るように鍛えたい。上手くいくかは判らないが、とにかく始めてみることにしたのである。

写真は、竹垣を固定する為の支柱。焼杉の丸太である。中程から右に渡っている糸は、横渡しの竹の水平目安。

支柱はショベルで掘った穴に入れ、石礫を詰めて埋めたもの。本来は、クレオソート等の防腐剤を塗った方が長持ちするようであるが、無農薬菜園と隣接する為、敢て使わず。

まあ、腐れば、腐った時で、また立てればよい、といったところである。

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