
「吉田AP」緊急出動、その結果は……
突如、我がライブユニット「吉田エアプレイン」が出動することとなった。とはいっても、都合上、私1人だけの演奏である。
場所は京都市街西郊の右京区常盤にある西方寺という寺院。夜ここの本堂で札幌在住の馬頭琴奏者嵯峨治彦氏の演奏会が開かれたが、そのオープニングゲストとして出演したのである。蒙古の伝統楽器馬頭琴のライブに何故私が、と思われるかもしれないが、蒙古に近い内陸アジアを扱った「胡羌鬲絶展」での演奏ぶりに関連を見出した人から依頼を受けたという訳があった。
しかし、その依頼があったのは3日前。殆ど準備出来ない為、当初は断ることも考えたが、依頼の人には色々と世話になっていた為、受けることとなった。だが、やはり結果は散々なものとなってしまった。元より電気ギターでの弾き語りという奇異なスタイルで驚かせたであろう多くの観客や、前座を汚すこととなった主演の嵯峨氏には、この場を借りて重ねてお詫びしたい。
「外人」馬頭琴奏者、嵯峨氏の名演
さて、そんな私の拙劣ぶりはさておき、主演の嵯峨氏の演奏は期待以上に素晴らしいものがあった。馬頭琴や、それと同時に歌われるホーミー(喉歌)の上手さは勿論、表現者としての存在感とパワー(但し、彼らしい静謐な)に満ちたものだったからである。日本古来の楽器ならいざ知らず、馬頭琴やホーミーにとって氏はあくまで近年門戸を開いた「外人」の筈である。そんな条件下に於いてこれほどの表現力を発揮出来るのは誠に稀有なことと言えよう。
正に感服至極、バックステージで氏から直接CDを譲って頂いたということからも、その感服ぶりがお察し頂けよう。氏は北海道に限らず全国で活躍されているので、今回見逃した人も、また近くで演奏会が行われる機会があれば、是非参加されることをお勧めしたい。
やはり感謝
以上の様に、自分の拙劣さに頭を打つ結果となったが、素晴らしい演奏と奏者に出会えた夜ともなった。やはりここは感謝しなくてはならないところだろう。何より、普通の人は入れない佛殿内陣は阿弥陀佛足下という特別な場所で演奏させてもらうという貴重な機会も得た。実は寺社という特別な雰囲気を持つ場所で演奏するということは、かつて音楽を志していた時の願望であった。それが十数年ぶりの今日、奇しくも叶ったのである。
打上げの宴席中、かつて共にその夢を語った友のことが浮かぶ。志半ばで病に倒れた美しい人である。実に感慨深い限り……。スタッフ並びに西方寺の皆さん、どうも有難う。
上掲写真:佛殿内陣に於ける愛器一式。かつての志への供養の様にも……。















































































